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【2019年最新版】お菓子メーカーのリブランディング戦略

このページでは、お菓子メーカーがどのようにリブランディングに取り組んだのか、その結果、どのような変化が生じたのかについて紹介しています。

どの企業のリブランディングにも、背景には市場規模の減少や売り上げの伸び悩みなどの「課題」があります。

しかし、その取り組み方はさまざま。お菓子だけでなく、ほかのメーカーにも参考になるアイデアが満載なので、ぜひ参考にしてみてください。

リブランディング事例1 湖池屋

湖池屋HPキャプチャ
画像引用元:湖池屋公式HP(http://koikeya-pridepotato.jp/)

1953年創業の湖池屋は、ポテトチップスやカラムーチョなどのスナック菓子メーカーとして親しまれていますが、市場規模としてはカルビーに後れを取っていました。定番のポテトチップスは市場価値が下がり、低価格競争が続く状況。

そんな現状を打開するために、新社長就任の2016年10月に始まったのが、湖池屋のリブランディングプロジェクトです。総合スナックメーカーとして他社との差別化・ブランド化を目指すこのプロジェクトでは、まず、スローガンやロゴマークなどを新しくしました。

KOIKEYA PRIDE POTATO画像
引用元:湖池屋公式HP
(https://koikeya.co.jp/pridepotato_item/index.html)

なかでも、ロゴマークは2017年度グッドデザイン賞を受賞。湖池屋の「湖」の文字を囲む六角形は、新しい湖池屋のコアバリューである「親しみ」「安心」「楽しさ」「本格」「健康」「社会貢献」を表しており、スッキリとしたなかにもインパクトのある企業ロゴに仕上がっています。

家紋のようなそのロゴマークは、湖池屋の老舗らしいイメージと品質にこだわる姿勢を印象づけるもので、今までの湖池屋のイメージを一新したと言えるでしょう。

そして、リブランディング後第一弾の商品「KOIKEYA PRIDE POTATO」が2017年に発売されると、発売後1カ月も経たないうちに品切れ状態に。

白地にポテトチップスの写真とロゴマーク、商品名だけという、今までのポテトチップスとは一線を画すパッケージデザインや、よく見るとダジャレになっている商品名など、話題性のある「KOIKEYA PRIDE POTATO」は、新生湖池屋を代表する商品となりました。

このように、湖池屋のリブランディングは見事成功したのです。

リブランディング事例2 ココナッツサブレ

日清HPキャプチャ
画像引用元:日清公式HP(https://www.nissin.com/jp/products/brands/sable/)

1965年に誕生したココナッツサブレは、現在でも愛されているロングセラーのビスケット菓子です。

しかし、発売当初からほぼ同じパッケージデザインであること、目新しいキャンペーンを実施してこなかったことなどが影響し、ユーザーの6割以上が50代以上となっていました。

ユーザーの高齢化が続くと売り上げの先細りは目に見えています。そこで、「若返りを図る」をテーマに、ココナッツサブレのリブランディングが開始されました。

ココナッツサブレ画像
引用元:日清公式HP
(https://www.nissin.com/jp/products/items/7729)

ちょうどココナッツサブレ発売50周年だったこともあり、若者の目に止まりやすいパッケージデザインの商品を発売することに。「おかしな(お菓子な)イメチェン」をテーマとし、人気女性アイドルグループ「私立恵比寿中学(エビ中)」とのコラボパッケージを採用したのです。

4種類のパッケージを年に4回変更して、計16種類を販売。従来のパッケージのデザインの一部と「ココナッツサブレ」のロゴをそのまま残すことで、「懐かしいココナッツサブレが何か変わっている!」と若年層にアピールすることに成功しました。

このリブランディングにより、その後の3年で売り上げが130%増えたのは、どの世代にも愛される味わいであることに加えて、若い世代がココナッツサブレに注目したからでしょう。

リブランディングの成功後は、メープルや焼きいも、キャラメルマキアート、抹茶、ミネラル塩など、さまざまな味のココナッツサブレを発売しています。

リブランディングにより広げたターゲット層に向けて、次々と新しい商品を打ち出していく姿勢は、「リブランディングは成功すれば終わりではない」ということを、私たちに見せてくれています。

リブランディング事例3 カンロ

カンロHPキャプチャ
画像引用元:カンロ公式HP(https://www.kanro.co.jp/)

ヒット商品のカンロ飴から取った「カンロ」を社名にした「カンロ株式会社」。大正元年の創業以来、飴を中心とした身近なお菓子を作り続けています。

グミの需要が伸びる一方で、メイン商品である飴の需要が下がり続ける現状を打開しようと考えられたのが、コーポレートアイデンティティを変更するという施策でした。

縁起缶キャンディ だるま画像
引用元:カンロ公式HP
(https://www.kanro.jp/hitotubu/product/detail/id=243)

「糖質制限」がブームになっていることが飴離れの一因であると考え、「糖は悪いものではなく、体に必要不可欠な栄養素である」ということを前面に打ち出した「糖から未来をつくる。」をコーポレートスローガンに据えたカンロ。

ブランドロゴを変更し、メイン商品の飴のデザインを追加。そして、コーポレートスローガンを添えたコーポレートアイデンティティが誕生しました。

加えて、「センスはあまり良くないが品質は良い」という自社の特徴を分析し、「ヒトツブカンロ」というセンスの良さにこだわったギフトショップを展開することで、新たな市場を開拓したのです。

リブランディングは視覚に訴えることが大切

3社の事例から、リブランディングを成功させるためには、課題の分析はもちろんのこと、目に見える変化で視覚に訴えることが重要だとわかります。まずはユーザーの目に止まること。そのために企業ロゴやコーポレートアイデンティティを変更して訴えかけることが必要なのですね。

そして、もうひとつ大切なのは、時代の流れに押し流されたり逆らったりするのではなく、流れに沿うようにリブランディングを実施するということ。それが、企業の真摯な姿勢を示すことにもつながります。