
化粧品のパッケージデザイン会社探しをする前に、デザインが及ぼす影響や事例を紹介し、話題の制作会社もピックアップして取り上げたいと思います。
化粧品やボディケアといった製品は、使う人の肌に合うか合わないかという要素が、最終的にはとても重要になります。
そのためには、まず実際に手に取ってもらい、使ってもらうということが重要になってきます。そして、この戦いにおいて、勝負を左右する重要な鍵が、ブランドやパッケージ戦略にほかなりません。
例えば、言わずと知れた天下の資生堂は、長年に渡り広告・宣伝に注力し、話題となるテレビCMも多いことで知られますが、そうした戦略こそが、資生堂という会社全体の、確固たるブランド力となっているのです。
しかしながら、単体製品同士の戦いとなると、話はまた変わってきます。ひとつ、興味深い調査結果が出ているのでご紹介しましょう。
ロート、資生堂、ニベア、花王の日焼け防止剤4製品のパッケージ比較をしたところ、一番評価されたのはロート、最下位が資生堂という、意外な結果となったのです。
ロートはパッケージ中央に「化粧水みたい!」というキャッチコピーを大きく据えたのに対し、資生堂は「ミネラルウォーターでつくったUVジェル」という商品名を品良く控えめに配置したところ、訴求力が弱かったという結果になったのだとか。
以上の通り、化粧品やボディケアという分野は、ブランド全体と個々の商品の双方を訴求するパッケージデザインが求められるという、なかなかに奥が深い世界です。
もちろんターゲットの年齢や性別との関連も然り。こうした戦略性といったものを、しっかり踏まえた上でデザイン提案をしてくれるか否かが、業者選びでは重要になってくるでしょう。
パッケージデザイン会社の制作事例の中から、「化粧品」のパッケージデザインにこだわって選りすぐりました。
さらに詳しく知りたい方や、ほかのデザイン事例も見たい方のために、公式サイトへのリンクも設けています。気になる会社があれば、ぜひチェックしてみてください。

二重メイクで人気の高い「eyetalk(アイトーク)」から、性別を問わず、初心者でも簡単に二重が作れる商品が登場。2021年11月に発売したばかりで、アイトークシリーズでは初めての保湿成分「4Dヒアルロン酸Na」を配合し、二重メイクをしながら目元に潤いも与えます。
女性はもちろん男性でも手に取りやすいよう、シンプルなパッケージデザインを意識。バイオレットベースの容器に商品名を配し、従来の二重まぶた化粧品に多い「ティーン向け」というイメージを払拭したデザインに仕上げているでしょう。

鮮やかな黄色とライトブルーが目を引くフェイスパウダー。UVカットしながらスキンケアも叶うアイテムで、夏の日差しや光と影のコントラストをパッケージで表現しています。直線的なデザインが乱反射する太陽の光を彷彿とさせ、明るくポジティブな気持ちへと導いてくれそうです。
これまで化粧品というとシンプルな装いのものが多かったですが、こちらはビタミンカラーで元気にまとめているのがポイント。他社のアイテムとの差別化にも繋がるデザインです。

なめらかで伸びの良い使用感でうるおいを保ちつつ、紫外線からも守ってくれるファンケルのリップクリーム。こちらは、限定カラーリップで採用されたパッケージデザインです。
軽い力でするりと伸びる気持ちの良い使用感をイメージして、容器にはシアーレッドを採用。そこに金色の軽やかな字体で商品名をあしらい、華やかな印象にまとめているでしょう。化粧箱にはニュアンスのあるグラデーションで、なめらかさとみずみずしさを表現しています。

2019年1月に限定商品として発売されたファンデーションが、好評につきスタンダードアイテムとして新発売。BBクリームの優れた機能性とクッションファンデの手軽さを併せ持つ、オールインワン設計が人気の理由で、これだけで下地・ファンデーション・コンシーラー・美容液・日焼け止めの5役が叶います。
ひと塗りで肌にツヤとうるおいを与えることを伝えるために、上品な艶感のあるパッケージを採用。流れるようなタイポグラフィは、なめらかな使用感を表しているでしょう。

自然界にある天然成分や美しい鉱石を原料にしてつくられたミネラルコスメブランドである「オンリーミネラル」のパッケージデザインの事例です。
販売するシーズンが秋冬ということもあり、秋冬のカラーを取り入れ、落ち着いた大人の雰囲気をイメージしています。ブランドのイメージビジュアルと連動させた上品かつシンプルな世界観を大切にしており、セットでも単品でも華やかに見えるようにデザインされているでしょう。全体のトーンに統一感を持たせつつ、内容に即したカラーを活用し、店頭でも目立つようにPOPなどでメリハリをつけています。
使用方法なども写真付きで表記することによって、消費者側の視点でPOPが作成されている点も購買意欲をアップさせやすいでしょう。「石けんで落とせる」という言葉が目立つように掲げられていることで、しっかりと消費者にアピールできています。

江原道ブランドのパッケージをリニューアルした一例です。江原道ブランドは、常に新しい商品を数多くリリースし、化粧品業界の中でも独特なブランドイメージを持った会社と言えるでしょう。
そのためパッケージデザインには江原道ブランドの独特な強さをアピール。赤と黒のツートーンをイメージカラーにし、江原道のブランドアイテムとして統一感をアピール。現代に生きる人の強さを表現し、自立した女性をイメージしています。 ただ化粧品として使うだけではなく、化粧ポーチに入れるだけでテンションが上がるようなアイテムです。誰かに自慢したくなるようなデザインなので、持っているだけで話題を集めること間違いなし。

マスカラの主なターゲットは女性。目をパッチリさせたいという女性の願望があるからこそ、マスカラを使用するのでしょう。そのため使用後のイメージがハッキリとわかるように、パッケージに使用したイメージ画像をデザイン。あえて言葉ではなく写真にすることで、アイキャッチ効果を高めることができています。
またピンクをメインカラーにしつつ、黒のレース模様がデザインされているので、高級感も演出。若い世代の方だけでなく、シニア層など幅広い年齢の方々が手に取りやすいのも魅力的なポイントです。マスカラ本体も見えるデザインになっているので、実際の大きさなども分かりやすく、より存在感をアピールできるでしょう。

牛乳石鹼から生まれた「カウブランド 無添加シリーズ」の中でも人気の高いメイク落としミルクと泡の洗顔料から、より生活空間に溶け込みやすい限定デザインが登場。肌に悩みを抱えている人でも安心して使用できるやさしい成分で構成されており、毎日使いたくなる気持ちの良いテクスチャーが魅力です。
既存のふんわりとした優しいピンクのイメージから、よりインテリアとして使用しやすいピンクベージュへとカラーを変更。余白を意識したシンプルなデザインに仕上がっています。

日本製紙パピリアとファンケルのコラボによって生まれた、エシカルなスキンケアブランドです。ブランド名は「BIO(バイオ)」と「FEAT.(フィーチャリング)」を組み合わせており、肌にも環境にも優しいアイテムを展開。
容器にはバイオプラスチック容器を使用し、化粧品の中身も無添加というこだわりがポイントです。バイオ技術を採用していることを伝えるために、「木」をイメージしたロゴを配しています。優しいグリーンとホワイトのバイカラーは、森やみずみずしさを表現しているでしょう。

TBCフェイシャルコースをベースとした美容成分を配合し、独自のリフトスリット形状シートを採用した美容液マスク。肌にハリと潤いを与え、バリア機能をサポートする成分もたっぷりと配合することで、美しく健康的な肌へと導きます。
パッケージデザインは以前のものから一新。シルバーのロゴを大胆にあしらうことにより、TBCの商品であることがひと目で分かります。企業カラーであるネイビーをビビッドピンクと組み合わせ、店頭映えも意識しているのがポイントです。

アンドミライは、2018年にファンケルから誕生したスキンケアブランド。「肌の底上げ」をコンセプトとして、多くのアラサー女子が抱える「ゆらぎ肌」をサポートできるような商品を開発しています。
パッケージデザインは、全体の世界観として「シンプルながらも大人可愛く、気分を上向きにするような明るいデザイン」を追求。アイテムごとにカラーを変え、化粧箱にはブランドアイコンである「&」を大胆に配することで意匠性を高めています。

人気のスキンケア&beのリニューアルのパッケージデザインの事例です。
&beのブランドイメージは定着しているため、そのイメージを壊すことなく、ただ肌へのこだわりが伝わるようにリニューアルしています。パッケージを見ただけで機能性が感じられるように、あえてシンプルな形を採用。茶色の瓶にはえるよう、真っ白な背景に黒色の英語で表記しています。カラフルなパッケージではないので、落ち着いた印象を与えてくれるでしょう。
また&beブランドのスキンケアシリーズと一目でわかるように、シリーズの商品すべて同じデザインになっています。手の感覚だけで、どのスキンケアなのか分かるように瓶の大きさなどをアイテムごとに変更しているのも特徴的です。 デリケートな肌や、ゆらぎやすい肌に悩んでいる方など、幅広い方々が手に取りたくなるような、カッコいいデザインになっています。

ジャパン・オーガニックから販売されている美容コンディショニングオイルのデザインパッケージの事例です。
天然成分が含まれている肌に優しいイメージを伝えるために、箱には花をモチーフにしたパッケージになっています。ナチュラルな化粧品というイメージが感じられるでしょう。またボトルには黄色と黒をメインカラーにし、影で草木を描いています。明るさや派手さは抑えつつ、優しくやわらかな印象を与えてくれるパッケージと言えるでしょう。
肌に使うものだからこそ、成分にこだわっている人も多いはず。店頭に並んでいるときもボックスに貼ってあるシールで「天然由来成分 90%以上配合」をアピール。肌悩みを抱えている方にとっては、手に取りたくなるオイルのパッケージになっているでしょう。また「洗顔後すぐ」と大きく書くことによって、使い方も分かりやすくなっています。

ヒト幹細胞培養液を配合し、自まつげを育てるというテーマで開発された目元美容液の事例です。
自然にキレイになってほしいという想いが伝わるように、優しい水彩のタッチでデザインされています。ピンクや水色などの淡い色を用いることで、よりナチュラルさのある抜け感やリラックス感を演出。外側のパッケージには余白を活かし、派手な印象ではなく、飾らないプレーンな「美」を求める人に訴求できているでしょう。
販売ルートはEC限定になっているので、箱を開けた瞬間に華やかな絵本型のパッケージになっています。商品が手元に届いたときの、ドキドキ感まで意識したパッケージが完成。容器自体は1種類ですが、化粧箱は4種類のカラーを採用しており、より華やかになるように展開しています。消費者にとっては、どのカラーが届くのかも楽しみになりそうです。

シアバターシリーズから新たに登場したベースメイクシリーズのパッケージデザインの事例です。やさしさと潤いをテーマにしており、一瞬で優しい雰囲気が伝わるようにデザインされています。
下地クリームはホワイトを基調としており、ブルーを差し色にすることで透明感を演出。またBBクリームは淡いベージュを基調にし、それぞれの商品が持つ色味にあったカラーを使用することで、明るい肌や素肌感を意識した仕上がりになっています。どちらもキャップは白色にすることによって、軽やかさをプラスさせ、よりナチュラルな仕上がりをイメージしやすくなっているでしょう。
また外箱にはシアバターの柄をデザインすることで、基礎化粧品との差を明確にし、上品な印象を与えています。外箱のデザインからも華やかで、ナチュラルなベースクリーム・BBクリームということが伝わってくるでしょう。

近年ではオーガニック化粧品の人気も高まり、様々なメーカーから販売されています。オーガニックと言えば、どこか優しい印象を与えるため、パッケージデザインで優しさが伝わるようにふんわりとした印象のパッケージです。ハチのイラストをさり気なく活用し、すぐにはちみつを使用した商品だと分かるようになっているのも嬉しいところ。リップクリームとハンドクリームの商品双方に同じようなデザインにすることで、同じブランドの化粧品だと一瞬で判断できるようになっています。
シンプルさやナチュラルさも伝わるため、自然由来の製品にこだわっている方が興味を引くデザインでしょう。

富士産業が取り扱っているスキンケアブランド「桜咲耶姫」のパッケージデザインです。桜をふんだんに描いた美しいデザインが魅力的で、スキンケアする度にテンションがアップすること間違いないでしょう。
新潟県五泉市の八重桜を丁寧に手摘みし、その花びらから抽出したエキスをふんだんに使っているコスメです。パッケージを見るだけでも桜の香りが漂いそうな感じがあり、八重桜の上品さが伝わってきます。
スキンケアは毎日欠かさず使うものだからこそ、美しいデザインのコスメならつい試してみたくなりますよね。

FANCLが販売している「AND MIRAI」。現代女性が抱える肌悩みを解消してくれるアイテムとして、幅広い年齢層の方々から支持を得ています。
あえてパッケージをシンプルにすることで、洗練された印象を与え、美しいグラデーションによって肌の変化を表現しているのでしょう。オトナとして成長した自分を感じさせることもでき、商品の魅力が伝わってきます。商品ごとにカラーを変えていますが、ロゴは中央にあしらっているので、明確に同一のブランドということが分かるため購入者を迷わせることはありません。お気に入りのブランドなら、全アイテム統一して使いたいという方の声にも応えています。

25種類の野菜や果実由来の成分をふんだんに配合したスキンケア。パッケージにも植物由来の成分が配合されているとすぐに分かるデザインになっており、ナチュラルなスキンケアと伝えることができています。 透明感や躍動感のあるデザインだけでなく、爽やかな黄色と緑色を活用することで、よりナチュラルさをアピール。成分にこだわっている方にとっては、間違いなく気になってしまうアイテムの一つになるでしょう。同じブランドの商品も共通デザインを採用しているため、cajure(カジューレ)を普段から使用している方にとっては分かりやすいデザインになっています。

ロゼットが販売している「Skin mania」。20代のうちから肌の調子を整えてもらいたいというコンセプトのある商品で、ファーストエイジングケアとして若い世代を中心に人気となっています。
日々欠かすことなく使う商品だからこそ、シンプルで飽きの来ないデザインが良い!という人の声を反映。あえて余計なデザインは使わずに、シンプルなロゴだけです。そのためスタイリッシュなデザインになり、大人の上品さが伝わってきます。基本的には白と黒というオーソドックスなカラーになっているので、どんなポーチにもピッタリフィットするデザイン性は、オシャレな女子にとっては魅力的なアイテムでしょう。

アリミノの夏の定番商品である「ミントシリーズ」のパッケージデザインです。2021年は「夏の憧憬」をデザインコンセプトに、「ミント シャンプー フローズンリフレッシュ」では透き通った海の水面、「ミント シャンプー マイルドリフレッシュ」では木漏れ日と水しぶき、「ミント マスク マイルドリフレッシュ」では爽やかなレモンをあしらっています。
ロゴデザインも一新しており、大文字表記にすることでよりシャープかつ現代的なイメージを強めています。

古くから美容食材として愛されてきた黒大豆や有機玄米を使い、とことん美容効果にこだわったヘアオイル。「日本女性のための、国産オーガニックコスメ」をブランドコンセプトとしているため、パッケージデザインもシンプルかつナチュラルなテイストに仕上げています。
「リッチ」と「スムース」でテクスチャーや香り、仕上がりやターゲットとなる髪質などが異なるため、それぞれブラウン系とイエロー系の容器で違いを表現しているのも特徴です。

株式会社シーボンから販売するヘアケアの新ブランド「BELLEER(ベラー)」のパッケージデザインの事例です。
化粧品会社であるシーボンのスカルプケアの研究実績と、ヘアケアメーカーの毛髪補修の技術を掛け合わせて、共同で開発した商品。肌のスキンケアと同じように、頭皮のケアも重要であると考え、ヘアサイクルにしっかりとアピールできる商品になっています。
そのため白をベースにし、淡いピンクとブルーを使ったデザインになっており、サロンクオリティを感じさせる高品質をアピール。さらに優しさが感じられるパッケージが完成しています。
頭皮に優しいものなので、パッケージはシンプルに。余分なものは一切描かないことで、商品に対する自信も感じられるでしょう。リーフレットデザインもブランドの「巡り」というイメージに合った流線がデザインされています。

日本人本来が持っている艶のある豊かな美しい髪に導くためのシャンプー・トリートメントのツヤゴロモのパッケージデザインの事例です。
髪の悩みに合った2つのタイプが用意されており、パサつく、まとまりにくい髪質の方には真っすぐ伸びる力強い髪のモチーフをデザインしています。一方、ハリやコシが気になる髪質の方には、ふんわりと流れるような髪のモチーフを描くことで、それぞれのシャンプー・トリートメントの機能面もスグに連想できるでしょう。また、ただ髪のモチーフを描くだけでなく、ゴールドのラインをプラスすることで、美しく艶のある美髪を印象付けることができています。全体に深いブルーやグリーンが使われているため、ゴールドが映えるデザインになっており、大人カッコいいスタイリッシュなイメージにピッタリのパッケージでしょう。

有名なヘアケアブランドである「いち髪」から販売された初めての季節限定商品である「春めきの香り」のパッケージデザインの事例です。
春めきは香りの強いサクラの品種のことで、優雅な香りが特徴的なので、春めきの香りを使う瞬間に春の訪れを感じることができるでしょう。そのため春のイメージがすぐ消費者に伝わるように、全体をピンク色と白色で統一。シャンプーは白のボトルに、プッシュ部分をピンク色にカラーリングし、トリートメントはピンクのボトルに、白のプッシュ部分を採用しています。また桜などの花びらをモチーフにしたデザインをちりばめることによって、より華やかな印象を与えてくれるでしょう。
ロゴのフォントも硬くならないように、柔らかなフォントを採用。全体的に可愛らしさも残した、オシャレなパッケージに仕上がっています。

ハウスオブローゼから限定ボディケアシリーズとして発売された商品のパッケージデザインです。こちらの商品は青りんごの爽やかな香りが特徴的なので、ボディーソープとボディーミルクにはころんと丸みを帯びたボトルを採用。青りんごのジューシーなシズルをパッケージ全体に入れることで、もぎたての新鮮さを伝えているでしょう。
ボディスムーザーは青りんごをギュッと詰め込んだデザインで、ボディ部分はつるんとなめらかに仕上げています。

とろけるようになめらかな使用感と、オーガニック精油の豊かな香りが特徴の「ボディエマルジョン」。do organicシリーズのメインカラーであるブラウンを使用することで、ブランドの統一感を持たせています。
華やかなフローラル精油を配合した「メローブロッサム」と、柑橘系のハーブをふんだんに使った「ライブリーシトラス」という2種類を展開しており、ひと目で違いが分かるようにピンクと黄色の色玉で香りを表しているのもポイントです。
なぜ「いい商品」ほど、選ばれなくなるのか?
原材料にも製法にも妥協はない。作り手の思いも、品質への自信もある。それでも市場の反応が伸び悩む商品は少なくありません。問題は本当に、「商品力」なのでしょうか。
原因は「商品力」ではなく、「文脈」にある
多くの場合、選ばれない理由は商品の良し悪しではなく、消費者との間にある「文脈(ストーリー)」のズレにあります。作り手が語りたい価値と、買い手が求めている理由。この前提が噛み合わなければ、商品は選ばれにくくなります。
視点を変えると、商品の意味は変わる
ここからは、「商品を変えずに、意味を変えた」事例です。
「贈答品」から「晩酌の相棒」へ
高級ギフトとして展開されていた缶詰は、品質とは裏腹に伸び悩んでいました。見直したのは味や価格ではなく、「食べられるシーン」。晩酌の相棒として再定義したことで、購買理由が明確になりました。
「製造のバラつき」を「独自の価値」へ
均一でない食感は、これまで課題とされてきました。しかし視点を変えれば、それは毎回違う楽しさでもあります。不均一さを個性として表現したことで、商品は支持を集めました。
「いい商品」を「選ばれる商品」に変えるために必要なこと
事例に共通するのは、商品を変えたのではなく、「誰に、どんな理由で選ばれるか」を再定義した点です。価値はすでに商品にある。それをどこに、どう置くか。そこが分かれ道になります。
【PR】この「再定義」を、戦略として扱ってきたチームがある
こうした「意味の再定義」を、感覚ではなく戦略として行ってきたのが株式会社ミニラクリエイティブです。メーカーのこだわりを、消費者の「買いたい理由」へと翻訳する。その戦略的なアプローチによって、 前年比400%を超える売上増を記録するなど、具体的な成果を生み出してきました。この積み重ねを、29年以上続けています。「商品はいいはずなのに、選ばれない」そう感じているなら、まだ語られていないストーリーがあるのかもしれません。