日用品・トイレタリーの商品パッケージデザイン会社探しをする前に、デザインが及ぼす影響や事例を紹介し、パッケージデザイン制作会社もピックアップして取り上げたいと思います。
洗剤や石鹸、ティッシュやトイレットペーパーなど、普段の生活とは切っても切れない製品というものは、率直に言ってしまいますと、製品同士の差というものが、食品やお酒といったものより小さいのが現状。言ってしまえば、一度手にした商品をそのまま使い続けることも多い反面、なにかのきっかけさえあれば、簡単に別の製品に流れやすいという傾向もあります。それゆえ、店頭などでパッケージデザインが果たす役割というものはより大きくなり、パッケージデザインで直感的に製品を選ぶということが期待できる分野と言えるのです。
例えば、夏の暑い時期に重宝する男性向けの汗拭き洗顔シート。資生堂は「凍えろ!顔面超絶クール!」、マンダムは「いつでも超サッパリ」、花王は「ニオイもスッキリ肌サラッサラ!」とのキャッチコピーで展開したところ、実に50%近くがマンダムを支持。ユーザーメリットが一番分かりやすいと評価されました。資生堂は命令口調に反感を感じる、花王はニオイを気にしていると思われたくないというのが不支持の理由。まさにちょっとした差が、売上を大きく左右するのがお分かりいただけるでしょう。
ご覧の通り、日用品・トイレタリーのパッケージデザインの際は、戦略性やターゲット層設定などにより、売上が大きく左右されるという側面があります。このことをしっかり踏まえた上で、業者選びをすべきと言えるでしょう。
本サイトで取り上げている中で、日用品・トイレタリーのパッケージデザインで話題となっているのは、以下の3つのデザイン会社です。当サイトで紹介している日用品・トイレタリーのパッケージデザイン制作会社の中から、商品パッケージの制作だけではなく、商品の開発からパッケージデザイン、販促ツール、広告・PRに至るまでワンストップで対応してくれる会社を紹介。※制作事例数が多い順に3社。
選定会社:※公式HPに制作事例として公開をしている取引社数が多い会社を選出しています。(2021年6月調査)
ブラビス 10社
プロモーションズライト 6社
ヘルメス 6社
ロート製薬の「ケアセラ」ブランドなど、日用品のパッケージデザインも多数手がけているブラビス。ブランドの価値と品質感の向上を実現するデザインを提供しています。同社は世界6ヶ所を拠点とするブランディングのスペシャリスト集団。アイデアで人々の心を繋げます。
ネピアの贅沢なキルティングおむつ「Whito Premium」などのデザインを手がけているプロモーションズライト。やわらかさ・優しさ・可愛らしさ・おしゃれといった商品の特徴を存分に表現しながらも、ブランドコンセプトにも応えるパッケージデザインを提案。
ヘルメスでは、共立電気計器株式会社のカタログなど日用品に関するデザインも手がけています。同社は1991年に創業し、デザイナー50名・ディレクター26名が在籍するデザイン会社。個性豊かなクリエイターが多彩なアイディアでプロジェクトを成功に導きます。
ロハコとは、事務用品をはじめ、洗剤や水、トイレットペーパーなどの日用品も多数、取り扱っているアスクル株式会社がヤフーと協力して運営しているインターネット通販サイト。
この通販サイトでは、2015年から国内メーカーとコラボレーションして、オリジナル商品を開発し、ロハコ限定で販売するなどユニークな取り組みを行っています。
2015年2月に発売した花王の衣類用消臭剤「リセッシュ 除菌EX ナチュラルストーンデザインボトル」。
リセッシュといえば、デザインの中心部分に商品名が記載されるなど、ドラッグストアなどの店頭でいかに目立つかが重要視されてきました。ところが、このようなデザインのものは生活感が出やすく、隠して収納したり、別の容器に詰め替えて利用している人も多かったのだとか。
ロハコと共同で開発したオリジナルデザインは、「暮らしとなじむ」をコンセプトに掲げたもので、シンプルなデザインのものが多く、主婦層からは「こんな商品がほしかった」という声が多数、寄せられました。
王子ネピア株式会社が展開するブランド「ネピア」の中でも人気のティッシュペーパー「鼻セレブ」。うさぎやアザラシ、豚といったかわいらしい鼻を持つ動物を前面に押し出した印象的なパッケージに変更したことで、保湿ティッシュのシェアを拡大させたそうです。
【デザイン会社:suzuki modern】
コーヒーショップの運営や、一般販売用コーヒー豆の製造、オフィス用・業務用のコーヒー販売を行うシーシーエスコーヒーが販売している一杯用のドリップコーヒーです。まず目につくのが、パッケージに描かれたpop調のモンスター。ドリップコーヒーというと黒や茶色が基調のデザインが多く、大人の男の飲み物というイメージが強い傾向にああるかと思いますが、カラフルなデザインにすることで女性にも好まれるよう工夫されています。
描かれているモンスターが4種類おり、それぞれが上下に分かれているので合計8種類のデザインがあります。モンスターはコーヒーモンスターと名付けられた完全オリジナル。デザインを考案する際オフィスや休憩室での使用を想定している為、ただコーヒーを飲むためだけではなく、いかに楽しい時間を過ごせるかを考えられてデザインになっています。「今日はどのモンスターだった?」「これとこれを繋ぐとモンスターが完成するよ」など、友人や同僚との何気ない会話が楽しいひと時を演出してくれるでしょう。
【デザイン会社:株式会社アート印刷所】
「つくつくシリコン」は、スマートフォンなどの背面に貼り付けて落下防止をするためのアイテムです。パッケージデザインは、少ない文字数で「落ちない、すべらない」がストレートに伝わることを重視したそうです。周りに散らばる大小のドットは猫の肉球を表現しており、シリコンのプニプニさと可愛さを表しています。
ロゴやフォント、ドットを使って全体をおしゃれで可愛らしいデザインは、若い女性からの支持も高く、一目見て『可愛い』と感じられるものに仕上がっています。
【デザイン会社:T3デザイン】
このアロマディフューザーは、お部屋のインテリアとしておしゃれさと美しさが際立つようにデザインされています。アロマディフューザーは星の数ほどありましが、その中でも他とは違う取り組みを意識して取り入れられています。まず、それぞれの香りを連想しやすいように、上部に取り付けた陶器パーツは香りのイメージをモチーフにリースを作成。夜の部屋でゆっくりと過ごしたい時の香りには「月と星」、部屋で優雅な気分になれるフローラルな香りには「バラ」、シトラスの香りには「オレンジ」さらに南国や爽快さを思わせる「鳥」をあしらっています。
人の中には香りを嗅いだ瞬間にイメージを思い描くことがあるかと思いますが、実際にその香りのモチーフとなったものや動植物が視覚的に見えることで、より鮮明にイメージを思い描くことができます。このアロマディフューザーは、香りだけでなく視覚的にも「これは何の香りなのか」「これならこういう気分になれそうだ」という意識を付けさせてくれるデザインになっているといえるでしょう。
【デザイン会社:株式会社アート印刷所】
近年、日本人の文化が欧米式に変化しており、その中の一つにお風呂文化の変化が含まれています。ユニットバスのアパートやマンションが増えてきており、年間通して湯船につからず、シャワーだけで済ますという人も多くいます。しかしそのような中、入浴剤の市場は減少するどころか増加しています。ストレスや疲れを癒すために、湯船につかる人は入浴剤によるお風呂時間の充実に取り組むようになったからだと考えられます。
このように入浴剤は、毎日使う人は様々なバリエーションを、シャワーだけの人には日常とは違う贈り物としての需要が高まってきているのです。
この入浴剤はまず湯船につかるという日本の文化に着目して、パッケージに和柄のデザインを使用することで、和のイメージを持たせています。さらに、入浴剤のパッケージには湯本の名称や効果・効能が前面に描かれていることが多いですが、紐や巻紙などの小物使いをアクセントとすることでパッケージに「ギフト感」を与えています。入浴剤の特徴ごとに異なる箱のデザインにすることで、和風なギフト入浴剤シリーズとして販売しやすくなるよう工夫しています。
【デザイン会社:T3デザイン】
ひんやり爽快なジェルを、直接肌に塗ることができるボディジェルです。特徴は、暑い夏でも涼しさを求めることが出来る刺激的な冷たさです。全体的にブルーを使用し、涼しさや冷たさ、爽快さや澄んでいる様を与えています。この刺激的な冷たさを表現する為に、「超COOL」と大きな文字と、ぶる冷えという表現を目立たせています。また、背景には涼しげなブルーのジェルやごろっとした氷を大胆に入れ、より冷えるという印象を与えています。
そして、イメージキャラクターにはペンギンのデザインを採用。ペンギンは南極にいる動物で寒さや冷たさに強いはずなのに、そのペンギンでさえも目が輝くほどの爽快感があるということを伝えています。このペンギンは、ちょっと癖のあるキャラクターということにするため、周りのみんなにひんやりジェルを配っている皇帝ペンギンの子どもというストーリーを考え、ポーズや表情にもこだわったそうです。ペンギンというキャラクターがいることによって、売り場でもPOPなどで宣伝しやすいよう配慮しています。
【デザイン会社:T3デザイン】
台所用掃除シート「キッチンクイックル」のリニューアルデザインです。キャッチコピーの文字をグラデーション調にして、特に伝えたい「するんっ」という表現を一番目立つように色やフォントを調整することで、軽やかに油汚れを拭きあげる様子を消費者にイメージさせやすくしています。また、イメージ写真に上向きの滑らかなラインや文字を用いて効果的に掃除が出来る様子を載せることで、どれだけ簡単なのか、どれだけ効果的なのかを表現しました。
全体的に左側を小さく、湾曲して右側を大きくすることで拭き上げる商品である事を伝えつつ、オレンジ色を効果的に使うことによるシトラスをイメージさせるしっかりとした洗浄力とスッキリ感、そしてキッチン掃除の手軽さが伝わるデザインを目指しました。
【デザイン会社:T3デザイン】
高い通気性を持ち、息が苦しくない空間設計が特徴であるマスクのパッケージデザインです。全体的に青色や緑色、白色を使用することにより、爽快感や清潔感、開放感を感じられるデザインになっています。さらに、色の中にシルバーを効果的に入れることによって、スタイリッシュなデザインになるように仕上がっています。
消費者へのイメージとして、青色の下に少し緑色を添えることで、青空の下の開放感のある草原を表現。広大な草原の中で深呼吸をする爽快さをこの色使いから連想させるでしょう。
商品名には、疾走感を感じるロゴや流れるラインを使用しで軽やかな使い心地と機能性を伝えています。
【デザイン会社:T3デザイン】
男性用衣類消臭ミストの台紙デザインです。コンビニエンスストアやドラッグストアでの販売用のパッケージのため、店頭でのよりスピーディーなコミュニケーションを意識しています。また、イラストによって直感的に使用シーンを理解できるデザインにしました。
全体的に青色を使用し、青色の持つ爽やかさ=せっけんの香りやみずみずしさを表現し、またメンズ用の商品だと分かりやすく石器。文字でも、「爽」と「香」という2文字を特に大きく配置することで、商品の特徴を一目で分かるようにしています。