売れるパッケージデザインとはどのような特徴があるのかについて、ポイントや方法論などを考察していきたいと思います。
例えば、スーパーやコンビニ、デパートなどで、ふと、「この商品、気になるなぁ」と、感じたことはないでしょうか?それはパッケージデザインによって、購買意欲をそそることに成功したということに他なりません。
そして、そうした購買意欲をそそることができるパッケージデザインには、つぎのような共通点があるとされています。
どんな商品にも、開発コンセプトというものがあり、特徴や売りとするポイントがあります。そのコンセプトをパッケージデザインで表現したり、あるいは文字で表現されることで、消費者にその商品の売りや他社との差別化を印象づけることができるのです。例えば、角川書店の「ホラー文庫」は、すべて背表紙が黒地に白抜き文字というデザインで、その世界観を表現しています。
デザインであれ、文字情報であれ、その商品がどんなものなのか、はっきりと分かりやすく伝えることが重要です。曖昧な表現では、消費者は通り過ぎてしまいます。例えば花王の「ヘルシア緑茶」は、グリーンのラベルに「体脂肪をへらしやすくする」という特徴を、大変分かりやすく表現しています。
前述したように、コンセプトやメッセージの伝達は重要ですが、そうした情報をデザインに詰め込みすぎて、何が伝えたいのか分からなくなってしまうというのは、よくある失敗パターンです。一目見て消費者の心に残るというデザインは、その商品特性が一目で分かるというものが多く、複雑難解なものは、ほとんどありません。
例えば、セブンイレブンが手掛ける、ちょっと贅沢な味わいのレトルト「金のビーフカレー」は、出来上がりのイメージ画像に、金地に黒文字で、商品名と特性が説明されています。ちょっと高級感を感じさせるイメージと、商品説明のわかりやすさを両立させているデザインだといえます。
ここまでの説明で、売れるパッケージデザインには、特徴があるということがお分かりいただけたことでしょう。とはいえ、実際にどうすればいいのか、まだまだ情報不足かと思われます。
「Vol.3 事例で学ぶ商品ブランディングの世界」のページにて、実際のパッケージデザインのより詳しい考察をしたいと思います。