
ブランディング戦略における、
パッケージデザイン
今やパッケージデザインは商品の宣伝・PR、 そしてブランド力さえも左右する存在となっています。デザインの善し悪しが、その商品の運命を決定づけると言っても過言ではありません。そこで、パッケージデザインやブランディングに関する情報や事例、考察、業者選びなどをまとめてみましたので、ぜひ参考にしてください。
「ブランド」とはグッチやロレックスだけの話ではありません。一般消費者が、その商品に対する好感や信頼、満足度などを判断するための目印の役割を果たすものであり、商品のジャンルや価格帯に関係なく関わってくるものです。そしてパッケージデザインは、その商品のブランドを消費者に印象づけるために、極めて重要な約割を果たすのです。
- vol.1 -デザインが持つ力で
ブランドが構築される
- デザインが持つ力でブランドが構築される
- 決して大げさな話ではなく、デザインとはその商品に対する価値や親しみ、好感、お買い得感といったものを感じてもらい、商品の立ち位置を決定づける力があるもの。逆に言ってしまえば、商品のブランド自体をつくりあげてしまうものであると言っても過言ではありません。デザイン=ブランディングとは、このことなのです。
- vol.2 -売れる
パッケージデザイン
の条件とは
- 売れるパッケージデザインの条件とは
- パッケージの善し悪しは、売上も大きく左右します。例えば店頭で「この商品、気になるなぁ」と感じたなら、それはパッケージデザインが購買意欲をそそることに成功したということ。そして、そうしたことができるデザインには、いくつかの共通点があるのです。こうしたポイントは、実際のデザイン制作前に、ぜひ踏まえておくべきです。
- vol.3 -事例で学ぶ
商品ブランディング
の世界
- 事例で学ぶ商品ブランディングの世界
- どのようなデザインが好まれるのかは、言葉であれこれ説明するよりも、実際の事例を見た方が、より理解は深まります。同じ属性の商品が、パッケージの違いによって、顧客の支持にどのような差をもたらすのか。また性別や年齢などで違いはあるのか。興味深い調査結果が出ています。こちらもご覧になってみてください。
- vol.4 -料金の相場感を
おさえる
- 料金の相場感をおさえる
- パッケージデザインの重要性や、ブランディングとの関わりといった知識を深めたら、パッケージデザインにかかる料金について、目安や相場となる金額についても知っておきましょう。業界団体が定める料金基準や、実際の料金事情、そして料金と各種作業の関わりといったものについても、予め知っておくことが重要です。
- vol.5 -依頼する
会社の選び方を知る
- 依頼する会社の選び方を知る
- そしてもうひとつ、パッケージデザインを依頼するとなった場合、その業者はどのように選ぶべきでしょうか?もちろん行き当たりばったりで適当にというのは厳禁です。依頼者にとって適した業者かどうか、逆に避けた方が良い業者なのかを判断するには、いくつかのポイントがあります。それについても、ぜひ知っておいてください。
パッケージデザインの重要性
一般的に商品というものは、パッケージデザインが素晴らしければ素晴らしいほど売れていきます。素晴らしいデザインの商品は売り場でも目立ちますし、消費者にいい印象を持ってもらいやすいからです。内容に変更を加えなくても、パッケージのデザインに変更を加えるだけで、売上が数割もアップしたという例は多いです。逆にパッケージデザインが不評なら、せっかくのいい商品も台無しになります。
そのため各社、一流のデザイナーに仕事を依頼して最高のパッケージを作り上げるように努力しています。最近はコンペをして、大量の応募作の中からベストなものをチョイスするというスタイルも流行中です。また、飽きられないように定期的にデザインを変更する会社も多いです。定番商品や人気商品でも、ずっと同じデザインを採用し続けることは稀です。
さらにパッケージデザインは、会社のブランドイメージをも左右することがあります。いいパッケージデザインの商品を並べ続けていると、会社自体を好きになってもらえる可能性があるのです。商品の売上を伸ばしながら、会社のブランド力まで高められるのはまさに一石二鳥です。
新しいイメージを押し出して会社のブランドイメージを刷新することを「リブランディング」と呼びますが、商品のパッケージデザインはこのリブランディングの成否をも左右します。
デザインが人間に与える影響力
人間は、目から入ってきた情報に強く影響される生き物です。例えば、まったく同じコーヒーでも、カップの色が変わるだけで違う味に感じてしまうことがあるのです。かき氷のシロップが、実はすべて同じ味だというのは有名な話です。
色は味覚にも強い影響を与えますが、イメージにも強い影響を与えます。暖色を使うと優しいイメージが作り出せますし、白と黒とでシックにまとめると、大人っぽいイメージを作り出せます。ピンク色ならガーリーなイメージを演出できることでしょう。
このように人間は色や形など、視覚情報に脳内の認識まで左右される生き物なのです。だからこそ、商品パッケージに採用するデザインが重要になるわけです。
パッケージデザイン次第で、その商品に対する顧客のイメージはいかようにも変化させられます。食品なら美味しく見せることもできますし、家電製品なら他のものより高性能だと思わせることもできます。つまり商品の良し悪しまでもが、パッケージデザインにかかっていると言っても過言ではないのです。もちろんこのことは売上をも左右します。パッケージデザインが良ければ、他社の商品より特別秀でたものがなかったとしても、より多く売れる可能性が出てきます。
パッケージデザインの変更のポイント
パッケージデザインを変更する際には、大きなコストがかかります。そのためデザイン変更の際には、後悔が少なくなるよう工夫を施す必要があります。以下の三つのポイントに留意してデザイン案を決めれば、コストは無駄になりにくいです。
1.柔軟性を持たせる
一つのパッケージデザインを様々な環境下で使い回せるなら、そのデザインには「柔軟性」があるということになります。お店によって店内の雰囲気も違いますが、どんなお店のどんな売り場でも、また隣にどんな商品が並んでいても、変わらず魅力を発信できるパッケージデザインであるかどうかが重要です。
場所によって合う合わないが出るデザイン案は、採用を見送るのが賢明でしょう。なぜなら、柔軟性がないと複数のデザインを同時並行的に使っていく必要に迫られるからです。
また、一つのデザインを使い回せると、そのデザインが世間に浸透するスピードも早くなります。商品の認知度アップにも繋がりますし、売上にも期待が持てるようになります。
2.永続性を持たせる
数年で使えなくなってしまうようなデザイン案も、回避しておくのが望ましいでしょう。商品によってはロングセラーになることもあるからです。数年ごとにデザインを変更するのは大変ですし、コストもかかります。数十年先まで問題なく使えるように、流行り廃りのある要素は取り入れないようにするのが吉です。
永続性のあるデザインはシンプルになりがちで、すっきりとした見た目になる点も見逃せません。シンプルなデザインは好き嫌いが分かれにくく、万人受けしやすいです。過去の商品が古くなりにくいという側面からも、永続性は重視すべきでしょう。ブランドイメージは一朝一夕で作り上げられるものではないので、数十年という長いスパンで物事を考えていく必要があります。
3.可変性を持たせる
デザインの一部を変更しても通用するなら、そのデザイン案には「可変性」があると言えます。例えば、世界中で売る予定の商品なら、商品名も世界各国の言葉に変換する必要が出てくるでしょう。その際に違和感が出るようでは、いいパッケージデザインだとは言えません。どんな国のどんな言語にでも合うようなデザイン案を採用するのがベストです。
季節のイベントに合わせて、様々なバリエーションを持たせられるかも重要です。可変性の高いパッケージデザインなら、デザインの根本はそのままにして、季節ごとに顧客にアピールしていくことができます。オプションを付けやすいか、部分的に改変しやすいかなども、デザイン案選定の際には気にしておきましょう。
パッケージデザインに必要な4つの要素
パッケージデザインとは、その商品をより魅力的にするためのデザインのことです。食品、飲料、日用品、雑貨など、どのような分野の商品でも重要であるべきことで、その商品のコンセプトや使いやすさを考え、それが伝わるようなものが望ましいと考えられています。
パッケージデザインによって、売れ行きが大きく変わることもあるため、商品を開発した企業は時間を掛けてパッケージデザインを考えます。 そして、パッケージデザインを考案するにあたり、必要な4つの要素というものがあります。
それは、注意喚起、基礎、概念、伝統です。英語の頭文字を略して、ABCDと言われることもあります。この4つの要素からバランス良くパッケージデザインを考えることで、より良いものが作られると言われています。
1.注意喚起(attention)
注意喚起とは、お客様に商品を気づいてもらう、ということ。 お客様の目に留まることがないと、商品を手に取って見てみる、気にかけてみる、というファーストアクションが起こらず購入に至りません。そのため、ファーストアクションを起こすための、注意喚起という観点はとても大切です。
また、商品が陳列されている棚は、他社のメーカーの同類商品が多数置いてあるので、その中でも特に目を引くものにする必要があります。そのために、色や広告文句などを工夫します。ユーモアあふれるものや、何かをもじったもの、オシャレな色使いなど工夫出来ることはたくさんあります。
また、一発で注意喚起が出来るようなパッケージデザインは、手に取ってもらうだけでなく、話題にも上がりやすく宣伝効果もあります。
2.基礎的な部分(basic)
何の商品であるか、ということを伝えるために大切なのが、basicと呼ばれる基礎的な部分。
例えば、分類は飲み物であるのに、文房具のような形をしたデザイン、四角く飲みにくいようなデザインだと、「何であるか」を一発で見分けることが出来ず、お客様は商品の前を素通りしてしまうようになります。
奇をてらってあえてそのようにする手法もありますが、リスクも高いため、限られた種類でのみ通用する手法と言われています。
お客様はある程度無意識に商品陳列棚を見ているので、「何であるか」がハッキリ分からないと、無意識にその商品を目から遠ざけてしまうようになります。基礎的な部分はブレずにパッケージデザインを考えましょう。
3.概念(concept)
お客様が商品を手に取ってどれにしようか、と選ぶときには、自分の感性を働かせます。 そこで、商品の強みや特徴によって選択肢を狭めて行き、自分の感性に合ったものを最終的に購入します。それが、concept、概念と呼ばれるポイントです。
例えば、人工甘味料を使っていない、ということをコンセプトとして売り出したい飲み物の商品がある場合、それが一目で分かるようなパッケージデザインにすると良いでしょう。
そのまま目につくような文字にするのも良いですし、人工甘味料不使用、ということが分かるようなイラストを使うなどのやり方もあります。方法は様々ありますが、大切なことは魅力的であると考える部分を上手に反映させるということです。
4.伝統(DNA)
最後の必要要素は、伝統です。視覚から得られる情報が重要となっている現代では、一つの商品のパッケージデザインは、その一つの商品のイメージ構築だけに作用するとは限りません。
色や文字、キャラクターなどその商品を構築するイメージが、そのブランドやメーカーそのものの世界観を作り出すのです。古くより受け継がれてきたブランドやメーカーのイメージを崩さず、世界観を反映したようなパッケージデザインにする、ということもとても重要なのです。
逆に新しく開発した商品が大ヒットし、それがそのままブランドの代表商品となりイメージが定着することも考えられますので、イメージを壊すような奇をてらったものにするよりは、長期にわたってお客様に愛されるようなものにする、ということも大切なのです。
リブランディングで重要なポイント3つ
リブランディングとは、ブランドイメージを再構築すること、という意味を持ちます。一つのブランドイメージを大切にして商品を売り出してきたにも関わらず、売り上げが伸びない、お客様からの反応が良くない、などの伸び悩みが見られる場合にリブランディングを実践します。
ブランドイメージを1から新しく作り上げる、ということではなく、現状の延長線と捉えながら構築する、というイメージになります。そのため、今までの伝統やブランドイメージを大きく崩すことなく、より親しみやすさや時代に反映した人気のあるイメージを演出するという意味合いが強い言葉と言えます。
そして、リブランディングを行うに当たって、重要な3つのポイントがあります。
売れているデザインを参考にする
人気のあるデザインや商品の流れというのは、時代の移り変わりによってどんどん変化していきます。今現在売れている商品を研究し、現代はどのようなものが売れる傾向にあるかを分析するというのは、とても重要なポイントです。
そのためには、同類の商品を作っている他社のデザインを参考にしたり、違う商品でも、売れ行きの良い商品のデザインを参考にしたりするというのは、リブランディングするにあたって必ず必要な作業になります。
まるまるデザインを盗む、というのではなく、あくまでも一つの参考にしながら、オリジナルなパッケージデザインを考えることが大切です。また、時代の移り変わりによる流行は、必ず繰り返すと言われています。
そのため、今は売れなくなったようなデザインのものでも、今後流行が繰り返され再び陽の目を見ることがあるかもしれません。そのため、常に分析は欠かさず行い、過去のデザインの資料も必ず残しておくようにすると良いでしょう。
デザイン性に優れた業者を利用する
パッケージデザインを考えるにあたっては、自社で行うのではなく、クリエイターがいる専門業者に依頼することも多いでしょう。そうすると、自社である程度考えていたイメージと、実際に出来上がったサンプルのイメージが異なる、というトラブルも場合も考えられます。
また、業者が良いと判断して作ったデザインも、実際にはリブランディングに至るようなものではなかったということもあります。 そのため、デザインをしてくれる業者選びも、非常に重要なポイントになってきます。
よりデザイン性が高く、流行に敏感な業者を見つけることが出来れば、自社から依頼したことを超えた仕上がりも期待出来ますので、より良い業者を選びましょう。複数のデザイン業者に見積もりをだし、比較してみるという工夫も必要になります。
また、デザイン性に優れた優良業者は、ただデザインするだけではなく新しいアイディアも提案してくれますので、心強い味方になります。
キャッチコピーで興味を惹く
リブランディングを行うにあたって、難しいのがキャッチコピーです。しかし、キャッチコピーを制すれば、リブランディングは成功することが多いと言われている、非常に重要なポイントです。
キャッチコピーは、視覚、聴覚的にも心に残り、覚えやすいのが鉄則になりますが、逆に今まで使ってきた伝統的なキャッチコピーを封印するということもあり得ます。
もちろん、今まで構築してきたイメージを守ることや、伝統を受け継ぐということは重要ですが、時代の流れに乗って、思い切って大きく変更するという決断が必要なこともあります。リブランディングを行う際には、そのような覚悟もいるのです。
キャッチコピーは、子供から大人まで意味が伝わるものにしましょう。また、一時的であっても時代の流れに沿った流行している言葉を取り入れる、という方法も良いでしょう。キャッチコピーがヒットすれば、ブランドやメーカーの知名度もあがりますので慎重に考えることが必要になります。
パッケージデザイン変更の際の注意点
パッケージデザインを変更するときには、まずコンセプトを明確にしておく必要があります。本当にその変更が必要なのか、必要ならその理由は何か、他人に明確に説明ができるようにしておかなければいけません。
なぜなら、長年親しまれてきたパッケージデザインには、多くのファンが付いているものだからです。デザイン変更時には、そうした人たちからのクレームが多数舞い込みます。コンセプトが明確になっていて、変更の必要性を納得させられるなら、クレーム処理もしやすくなります。世間からの評判が悪くても、自信を持って新しいデザインをアピールしていけることでしょう。
また、新しいデザインを導入するまでに十分な時間をかけることも大事です。パッケージデザインは商品の顔ですから、焦って変更をする必要はどこにもありません。最低でも一年以上は吟味する時間を取りたいところです。
変更を決定する前に試作品を作ってみて、従来のものと比較してみることも大事です。多くの人の意見を取り入れて、世間の反応をシミュレートしておくと、失敗する確率は減らせます。
さらに、すでに他社が似たようなデザインを採用していないかチェックしておくことも大事です。模倣をしたと言われてしまうと、ブランドイメージに傷が付きます。
人々に関心を持たれるパッケージデザインの共通点
企業が提供する商品を魅力的に見せ、多くの人々に興味をもらうためには、パッケージデザインが優れていることが重要です。その重視すべきポイントは、デザインの観点からであれば、記憶に残りやすく店舗内で目につく形態や色であることです。さらに、実用性の面からであれば、商品の品質を維持もしくは店内に陳列しやすい構造であることが検討されます。
このようにパッケージデザインは、様々な観点から検討されるのが一般的です。したがって企業が提供する商品によって、そのコンセプトや世界観を表現するために独自性のあるアイディアが盛り込まれます。
その一方で、売れるパッケージデザインには共通点があり、その特徴を押さえておくことが大切です。気になる商品、もしくは購買意欲をそそる商品にするためには、どんなパッケージデザインにすればよいのでしょうか。代表的にポイント3つに焦点をあてて考察してみたいと思います。
1.ブランドカラーを持つ
商品に付加価値を持たせ、たくさんの人たちに記憶してもらうためには、セールスポイントが分かりやすく、またそのコンセプトや色、及びキャッチーなイメージで表現することが大切なポイントとなります。いわゆるブランディングを行うことになりますが、パッケージデザインにもブランドカラーを持たせ、他社との商品との差別化を明確に打ち出すことが重要です。中途半端なデザインでは、他社との差別化がなされず消費者に振り向いてもらうことは難しいからです。
文字や図形などブランドイメージを伝える要素は複数あり、その中でも色がブランドとして認知されるためには重要なものとなります。また企業イメージや商品コンセプトにブランドイメージを付加するためには、ブランドカラーとなる色の検討が不可欠であり、表現したいブランドの個性と色が合致するようにデザインする必要があります。各色には意味合いや印象付ける特性がありますので、他社のブランドイメージとの競合や自社のコンセプトなど様々な角度から検討した上で、独自性のあるデザインカラーを決定していく流れとなります。
2.シンプルで分かりやすい見出し
商品の企業ブランドとして浸透しているロゴデザインであれば、それだけでお気に入りの会社の商品だと分かるかもしれません。キャッチーな表現が心をつかむこともあるでしょう。パッケージデザインに求められるポイントは、お客様が見た短い時間で商品の魅力が伝わるような表現にすることです。
そのためには、たくさんの商品が陳列されている中で、一瞬で目に飛び込んできてすぐに興味を持ってもらえるようなキャッチコピーを考え、見出しの表現をシンプルで分かりやすいものする必要があります。また同時に、商品の特徴が一目で分かることや、記憶に残りやすいことが求められます。
特に注意したいのは、多くの情報を盛り込みすぎないことです。シンプルな表現でないと、返って目に止まりにくくなりお客様はその場を通り過ぎてしまうからです。実際のところ成功している見出しには、複雑なものはほとんどなくシンプルで分かりやすい表現となっており、パッケージデザインに共通した特徴であると言えます。
3.メッセージが伝わりやすい
デザインもしくは文字情報を通じて、どんな商品なのかを明確に分かりやすく伝えることがパッケージデザインに求められる共通の考え方です。なお商品の売りとなるポイントを掘り下げることで、明確で分かりやすいキーワードや表現を見つけるヒントとなりますので参考にしてください。ただし商品コンセプトや売りとなるポイントをパッケージデザインに盛り込みすぎると、伝えたいポイントがぼやけてしまいかねませんので注意が必要です。すでに述べましたが、パッケージデザインには、シンプルで分かりやすさが常に求められると心得ることが重要です。
消費者に伝わりやすいデザインとは、商品の特性や売りとなるポイントが一目で分かることが目安となります。さらに文字で分かりやすく表現すること、及びブランドイメージを想起する色やフォントも重要な役割を担います。商品のイメージと特徴の伝達をシンプルな表現で両立させることも、メッセージを伝わりやすくするために大切なポイントです。
リブランディングで選ぶ企業のポイント
現在ある企業資産やブランド力を活用して、既存ブランドを再構築していくことは時代の変化に対応して企業が生き残るために重要なことです。これをリブランディングと呼びますが、これにより企業の継続的な成長を促すためには、パッケージデザインを專門としているデザイン会社を選ぶのが得策です。その際に、どんな業種が得意なのかあらかじめ調べておくことも大切です。
デザイン会社によっては得意とする業種が異なりますので、失敗や無駄をなくすためにも会社選びをしっかりと行うことが肝要です。そこで、デザイン会社を選択する上でどんな点に注意すべきか、利益につながるリブランディングの活動をする上でどうすべきかポイントをまとめていきます。
その1.何に特化しているか
リブランディング会社を選定する際には、どの業種を得意としているのかを明確にした上で業務依頼をすることが重要です。ブレンディグをする過程で注目すべきポイントは、得意分野がどこにあるのかという点です。例えば、ブランドロゴの制作を專門としている会社であったり、パッケージ販売を得意していたりとその範囲は多岐に渡ります。もし業務を依頼しようとしているデザイン会社の候補があるなら、どんな業務に特化しているのか事前に把握しておくことを推奨します。
特に複数の会社へそれぞれの業務を切り分けて委託する場合、ブランド再構築する工程を効率的に進めるためには、各会社との業務連携が不可欠だからです。なお要求仕様を満たすために各社が準備した体制や環境に重複したものがあると、余計なコストをかけてしまうことになりますので、各社の得意分野と体制を把握しておくことには意義があります。また各デザイン会社が得意としている分野を知ることで、オーダーの段階で失敗や無駄がなくなりますので有用です。
その2.アプローチ術をどれだけ持っているか
リブランディングの対象は広範囲に及びますので、可能であれば一社が多くの分野をカバーしてくれると、打ち合わせ回数や無駄部分を排除することができて好都合です。したがって、パッケージデザインだけでなく社員研修や広告の運用など、リブランディングに取り組むアプローチ術を複数持っているデザイン会社が頼りになります。
依頼する会社を一社に絞ることができるなら、要求仕様を伝える手間も1回ですみますし、全体の工程をスピーディーに進めることが可能となるからです。なにしろ依頼する会社が複数あるケースでは、全体の工程に一貫性を持たせるために綿密に打ち合わせをしたり、進捗管理を行ったりする必要があるからです。
しかも、無駄を排除するとともに、業務の品質を一定レベル以上に維持できるメリットもあります。このように経験や知識が豊富なデザイン会社の支援を受けることができれば、強力なリブランディング活動を進めていくことが可能となります。
その3.価格帯と予算相談に応じてくれるか
デザイン会社にリブランディングの業務依頼をする際の契約の形態は、単発もしくは半年~1年程度の定期コンサルティングのいずれかを選択することになります。リブランディングは、数回以上の打ち合わせの他、やるべき工程が多岐に渡りますので、定期コンサルティングが向いています。価格帯については業務の性格上、企業ごとに個別のタスクとなりますので、見積もりを明確に打ち出しにくい特性があります。
したがって、まずは予算内で最大限対応できるサービスを提供してもらえるように、担当者と予算相談が可能な会社を選ぶことを推奨します。いわゆるオーダーメイドとなりますので、例えば要求仕様を詳細に伝えた後に、予算以下で対応できるように必要タスクを検討後、見積もりを提示してもらうのが理想のやり方です。
リブランディングを意識してデザイン会社を選ぶ
デザインによってリブランディングを推し進めていくことも可能です。リブランディングというのは、従来のブランドイメージを一新して、新しいブランドイメージを構築することです。
新しいブランドイメージを構築できれば、今まで自社商品に興味を持ってくれなかった層に訴えかけることもできるでしょう。デザインを変更するだけで、新規顧客の獲得が狙えます。
また、会社の方向性を見せるためにも、デザインの変更は役立ちます。将来的に会社をどのような姿にしたいのか、そのビジョンをデザインに反映させれば、長々と言葉で説明をする必要はなくなります。自社社員はもちろん、世間一般にも、会社の理想とする姿を示せます。
このようにデザインによってリブランディングをする行為は、単なる商品開発の域に収まりません。経営全体に関わってくる重要な問題となるので、パッケージデザイン変更の際には、リブランディングを意識してくれるデザイン会社を選ぶようにしましょう。
ただ単にデザイン案を上げてくれるところよりも、企業の方向性まで一緒に考えてくれるところの方が、いい案を提示してくれる可能性が高くなります。リブランディングはコンサルティングとも共通点が多いのです。
種類別に探す
オススメのパッケージ制作会社
ひと口にパッケージ制作のデザイン会社といっても、その個性は実に様々。とりわけ、どんな業界の製品を得意にしているか、これまでにどんな実績があるかという点は非常に重要な要素です。「餅は餅屋」の通り、お酒ならお酒、食品なら食品を得意としている会社に依頼するのが賢明です。業界の種類別に、オススメの制作会社をご紹介しましょう。
当サイトで紹介している制作会社の中から、商品パッケージの制作だけではなく、商品の開発からパッケージデザイン、販促ツール、広告・PRに至るまでワンストップで対応してくれる会社を業種別に紹介。※2021年6月調査
選定会社:※公式HPに制作事例として公開をしている取引社数が多い会社を選出しています。
お酒:お酒のパッケージ制作事例数が多い。ミニラクリエイティブ 制作事例数:7社
食品:食品のパッケージ制作事例数が多い。ヘルメス 制作事例数:18社
菓子:菓子のパッケージ制作に特化。ミックブレインセンター
お茶:お茶のパッケージ制作事例数が多い。ヘルメス 制作事例数:8社
日用品:日用品のパッケージ制作事例数が多い。ブラビス 制作事例数:10社
化粧品:化粧品のパッケージ制作実績を持ち、満足度調査、リアルサンプリングの制作実績が有り。フィード
お酒
食品ミニラクリエイティブ

- 設立当初より、酒類に本領発揮
- 会社の発足以来、酒業界の依頼に幅広く対応しています。SSI認定「きき酒師」でもある社長のもと、「好きこそものの上手なれ」で、地ビールや地ワイン、地酒といった、大手メーカーとは違うこだわりをもつ商品のパッケージを多数担当。市場調査や分析、ブランドコンセプトの立案といったところまで踏み込んでのサービスを提供しています。
食品ヘルメス

- 菓子やスイーツも含め、実績多数
- スナック菓子のカルビー、菓子パンの第一パン、Sun & Tableというジャムを手掛けるソントン株式会社など実績多数。さらに菓子・スイーツの分野も含めると、協同乳業やハーゲンダッツジャパン、マルハニチロ株式会社のユーグレナゼリーなども加わります。競合他社同士の案件を依頼されるというのは、同社の力量や信頼性がうかがえます。
菓子
スイーツミックブレインセンター

- 商品の「売れる化」を支援するデザイン
- パッケージデザインはもちろん、ブランド立ち上げのコンセプトや商品開発、店舗デザインなどトータルな対応も可能で、要望に応じたサービスを提供します。30年超の歴史で培った知識と自社ブランドを運営しているノウハウを活かしながら、ベーカリーやパティスリーへのコンサルティングも行っています。
お茶ヘルメス

- 個性豊かなクリエイターによるデザインを提案
- 1991年に創業したヘルメスには、デザイナー50名、ディレクター26名、総勢76名の個性豊かなクリエイターが在籍。多彩なアイディアとクライアントのビジョンをもとに、プロジェクトを成功に導くためのパッケージデザインを提案します。これまでのクライアント数は2,500社超(※)。
参照元:ヘルメス公式HP(https://www.hermesinc.co.jp/)2021年6月調査
日用品
トイレタリーブラビス

- 世界で活躍するブランディングのスペシャリスト
- 1996年に設立されたブラビス・インターナショナルは東京をはじめ世界6か所を拠点とし、コーポレートブランディングとパッケージブランディングを手がけている企業。戦略支援・デザイン両面において高いクオリティを確保しながら、独自の価値を提示してくれる点が特徴。
化粧品フィード

- 売れる・売れ続けることへの貢献を目指す
- 商品やブランド育成を目的として、複合的な視点から行うプランニングやデザインにより購買の最大化を目指す戦略を提案。店頭やWEBのプロモーションなども対応する点も同社の特徴といえるでしょう。また、施策の効果測定・検証も行うことにより「次の手」を提案することも可能。
【決定版】
パッケージデザイン会社カタログ
巷にはパッケージデザインを依頼できる業者は、それこそ星の数ほどに存在します。ただしその中には、パッケージデザインをグラフィックやwebデザインなどのついでや片手間に行なっているところも、多いのです。パッケージデザインを依頼するなら、パッケージデザインが得意で主業務としている業者に依頼すべきです。
リブランディングとは
ビジネス戦略へ勝つには、消費者との間で起こるミスマッチを極力避ける必要があります。そして、ブランドの方向性を新たに修正し、再活性化させることが会社存続に不可欠といえます。その役目を果たすのがリブランディングです。
例えば、一つのブランドで長年続けたとしても、顧客からの反応があまりよくなければ事業として成立させることは不可能です。しかし、リブランディングすることで既存のブランドを顧客から好かれるブランドに急成長させることは可能です。とはいえ、リブランディングへ真面目に取り組んでも、自分たちが思う理想像に結びつかないこともあります。今後は、理想的なイメージを正しく伝えて、消費者と上手くコミュニケーションを取っていくことが必要でしょう。そしてそのためにリブライディングの知識をしっかり身に付けることが重要です。
また、ゼロからブランドを立ち上げる場合もどのような戦略で打ち勝つかという部分を深く突き詰めると、リブランディングの必要性が垣間見えるはずです。
リブランディングのメリット
新しいブランドイメージを一から構築しようと思うと、長い時間と大きなコストがかかります。しかし、すでに構築されたブランドイメージがあるなら話は別です。
既存のブランドイメージに変更を加える作業のことをリブランディングと呼んでいますが、リブランディングをするだけなら、新イメージ構築までにもさほどの時間はかかりません。また、コストも労力も最小限で済ませられます。
新イメージの構築に成功すれば、今まで訴求できていなかった層に対してもアピールしやすくなることでしょう。新規顧客の開拓に繋がり、結果として売上のアップも果たせます。頭打ちになっていた企業の成長スピードを伸ばすことができるかもしれないということで、リブランディングは現在、多くの経営者から注目を集めています。
ビジネスを成功に導く!リブランディングにおける5つのポイント
リブランディングにはメリットが多いのですが、何も考えずに実行するのは危険です。下手なことをしてしまうと、従来のブランドイメージをただ壊してしまうだけの結果になることも十分考えられるからです。新しいブランドイメージの構築にも失敗し、結果として企業の強みをすべて失ってしまうこともあるでしょう。
リブランディングをする際には、慎重な判断が求められます。最低限気をつけておくべきポイントを五つピックアップしてみましたので、経営者の方は参考にしてみてください。
とにかく重要なことは、絶対に失敗しないよう時間をかけて準備することです。既存ブランドの研究も大事ですし、現在の企業活動の研究も大事です。また、時代に合ったリブランディングをしなければ意味はありません。マーケティング活動も入念に行う必要があるでしょう。大企業においては、特設チームを作り数年という時間をかけ、慎重にリブランディングを進めていくケースが多いです。
1.既存のブランドから革新する意識が大切
あくまでもリブランディングは、既存のブランドを土台にして、新しいイメージを作り出すことを指しています。一から新規ブランドを立ち上げることを意味しているわけではありません。そのため、既存ブランドの特徴を把握し、不要な部分を削り、必要な部分を残していくという判断が求められます。
長い時間と労力をかけて獲得したブランドは、会社にとって大きな資産です。これを使わないと一気にコストパフォーマンスが悪くなってしまうので注意しましょう。
ただし、従来のイメージを残し過ぎるとリブランディングの効果が薄まってしまいます。マイナーチェンジに留まらない、大胆な革新をする意識を持つことも重要です。ブランドの根本を変更することが難しいなら、デザインだけを大胆に変更してみてもいいでしょう。デザインだけなら気軽に変更が可能ですし、革新的なアイデアも取り入れやすいです。万が一失敗をしても元のデザインに戻せばいいだけなので、比較的冒険はしやすいです。
2.ターゲット層の変更に伴うデザイン構築が必要
リブランディングにおけるデザイン変更のウエイトは大きいです。デザイン次第で利用してくれる顧客の年齢層まで変わってくることがあるからです。商品のデザインは企業イメージをも左右することがあるので、この部分で手を抜くことはできません。
ターゲット層の変更を伴うリブランディングをするなら、変更後のターゲット層がどのようなデザインを好むのかの研究をまずしておく必要があります。さらに、そのターゲット層に訴えかけることのできるデザインを採用しなければいけません。
もちろん、ただ人気になるデザインを採用するだけでもいけません。それぞれの会社や商品には目標とするイメージがあるはずなので、それに少しでも近づくことのできるデザインであるかが重要です。
この両立が非常に難しいせいか、分析やマーケティングの時間も含めて、デザイン構築には数ヶ月以上の時間をかけるのが普通です。大企業では、コンペを開催して数百という候補の中からデザインを選び出すこともあります。
3.企業文化と風土にマッチしたデザインがオススメ
どんな企業にも、それぞれ文化や風土というものがあります。いくらいいデザインでも、自社の文化や風土と相容れないものなら採用する価値はありません。企業文化や風土と商品デザインのミスマッチは、顧客に混乱を与えてしまう結果にしかならないことが多いからです。統一されたイメージで顧客に訴えていかなければ、有効にブランディングを進めていくことはできません。
そのため、他社にとって悪いデザインでも、自社にとっては素晴らしいデザインになるケースが少なくありません。デザイン変更の際には、それが自社の理念やイメージに合致しているかどうかを最優先に考えていくといいでしょう。
候補を絞り込む際にも、単純にデザインの良し悪しだけで判断をしてはいけません。ブランディングにおけるデザインは、それ単体で存在するものではないからです。単体で見れば最悪なデザインが、ブランドイメージを確立させるために必要不可欠だったという事例は珍しくありません。
4.ブランドの現状を客観的に見れるプロに意見を聞こう
商品のパッケージデザインを少し変更するというレベルのリブランディングなら何も恐れる必要はありません。外部の人間に相談せず、自社社員のみの判断で積極的に行って問題ないでしょう。しかし、企業イメージやターゲット層を根本から変更するような大規模リブランディングなら、その道のプロの意見を聞く必要があります。
なぜなら、会社の中にいる人間には自社ブランドの客観的な評価というものはできないからです。客観的な評価ができないと、正しいプランニングもできません。結果としてリブランディングが失敗に終わってしまうこともあるので、プロの意見を聞くことは非常に重要です。
幸い日本には、リブランディングを専門としている業者がいくつも存在しています。相談先に困ることはないでしょう。外部のプロなら、自社ブランドの現状も正確に分析してくれます。強みと弱み、目標達成のために何が必要なのかも教えてくれるので、大規模なリブランディングでも成功しやすくなります。
5.再構築後は消費者へのアプローチも忘れずに
新しい商品デザインを導入したことに満足をして、消費者へのアプローチを忘れてはいけません。ブランディングはデザインを変更すればそれで終わりという単純なものではないからです。
商品イメージを一新したことを知らせるためにプレスリリースをすることも大事ですし、デザイン変更のタイミングで各種広告を打つことも大事です。企業によっては、イベントを開催して新しい商品の普及に努めることもあります。様々な工夫をして、新しいブランドイメージを確立・浸透させていかなければいけません。
また、消費者の反応を調査することも大事です。アンケートを実施して新しいデザインの感想を聞いてみてもいいですし、SNS等で反応をチェックしてみてもいいでしょう。変更直後は戸惑いの声が多くなるはずなので、きちんと会社の考えを伝える必要も出てきます。
あまりにも反応が悪いようなら、元のデザインに戻すことも検討してみましょう。実際、元のデザインに戻したという事例は多くあります。
リブランディングが必要になる企業の特徴は?
歴史の長い企業は、リブランディングの必要性に迫られることが多いです。古くから作り上げてきたブランドイメージのせいで、先入観を持って見られてしまう機会が多くなるからです。新しい挑戦をしているのに、古いブランドイメージのせいで注目してもらえないこともあります。
また、売上が伸び悩んできた企業にもリブランディングは役立ちます。パッケージデザインを変更して商品イメージを刷新するだけで、新しいターゲット層に訴えかけることができるからです。新規顧客の獲得ができれば、売上はさらに伸びていくことでしょう。
ブランドイメージの確立ができていない新興企業よりも、歴史が古く、実績も積み重ねてきた大企業の方が、リブランディングの必要性は高くなりがちです。
リブランディングで変更されるもの
~パッケージデザイン・ロゴ・WEBサイトなど~
リブランディングでブランドのイメージを変えるのは簡単です。上手く行けば、ターゲットを広げることもできます。しかし、もし失敗した場合ブランドファンから強烈なバッシングがくる可能性があります。そうなると、ブランドそのものを傷つけることになりかねないでしょう。ブランドのイメージを180度変えることはできても、リスクを考えたら安易に踏み込むことはできないのです。
一方、リブランディングに成功すれば瞬く間に新しいブランドが浸透し、会社の利益が上がります。その目標を達成するには、独自性、造形性、信頼性、先進性を活かしたロゴ、パッケージデザイン、WEBサイトづくりが必須となります。
また機能的にみるなら展開性があり且つ、多くの人の記憶に残るデザインであることも重要です。さらに再現の仕方が特殊だと、新規ファンを増やすきっかけができます。
いくつか案を出し合って、新たに使用するブランドを選定してもいいでしょう。会社全体で協力すれば、今までにないステキなデザインに仕上がるはずです。
パッケージデザインの見た目を変えるだけじゃない!
リブランディングを成功させる考え方
すでにあるブランドを再構築して、世に送り出すのがリブライデインの考え方ですが、ただたんにパッケージデザインを変えるだけでは終わりません。どうしたら顧客に愛されるブランドでいられるかという部分に着目しないと成功は程遠いでしょう。企業をこれまで以上に成長させるなら、リブライデインに対する考え方をもう一度見直すべきなのかもしれません。そのためには、成功するための考え方を会社全体に浸透させることを今後の課題にしなければならないでしょう。
リブランディングを成功するために必要な考え方1
問題点の見直し
その時代にあったトレンドは常に変化しますし、顧客の趣向も変わります。同じ看板をずっと背負続けるのは、新たなビジネスチャンスを自ら潰す事になります。とくに次の問題を抱えているブランドは、その見直しを必ず行なう必要があります。
- 商品が売れなくなってきた
- 新顧客が増えない
- ブランド構築がうまくいかない
これ以外の問題点はざっと上げたけもの以外でもまだ沢山出てくるはずです。長年培ってきた実績を、何も対策せずに途切れさせるのは勿体無いでしょう。ブランド戦略の一つとしてリブランニングはとても有効ですし、今後生き残るためには時代に寄せたビジネスマーケティングが必須となります。
さらにブランド構築においては、ブランド自体が独立しているのではなく、経営戦略が反映して初めてブランドとして構築されていきます。ですから、経営戦略に関するデータを参考に会社の存続をかけてリブランディングしていけば、問題点は徐々に改善されていくはずです。
リブランディングを成功するために必要な考え方2
客観的な視点
「これはどうだろう」「この作戦で顧客にどう響くか?」という風に、客観的な視点で物事をみることも大切です。そして今置かれているブランドの現状を一度客観的な目線で把握することもリブランディングを成功させる一つの方法です。というのも、新しいブランドを立ち上げるのとは違い、リブランディングは何十年も積み重ねてきたブランドの成果を評価した上で、市場や顧客の変化を元に、分析をします。それにより、現時点でフィットしていないポイントを探り、リブランディングに活かしていくのです。
あらゆる分析によって今のサービスが顧客に受け入れられていないことや、商品需要が落ちてきている等の客観的結果が徐々に見えてくるとリブランディングが必要かもしれません。また売り上げが例年より落ちている場合は、さらに問題を掘り下げて、対策を練る必要があるでしょう。これらの情報を踏まえて、ターゲットの変更、商品の再開発をしていき、従来のブランドが持つイメージをいい方向に変えていくことができるのです。
リブランディングを成功するために必要な考え方3
効果が無いプロモーションを見直す
一つのブランドを売り出すために、様々な目的を持ってプロモーションを行っているはずです。目的としては新顧客の獲得、既存客に対する販売促進、商品やサービスの認知度を上げる等です。簡潔にまとめると、商品売り上げのためにあらゆる策を使って販売促進をする活動をいいます。これにより、新しく生まれ変わった商品を様々な方法で売り出すことができます。
またプロモーションには、多くの人に自社ブランドを認知させること、そして商品を購入するための動機づけをすることといった大事な役割があると考えられています。その方法に、折込チラシ、ダイレクトメール、WEBプロモーション、テレビ・ラジオなどがあり、これらを上手く利用して自社ブランドを宣言していくことが可能です。しかし、これだけのアプローチ法があっても、全く成果が出ないことはよくある話しです。リブランディングに成功するためには、プロモーションの見直しは必ず必要ですし、より効果を出すためにどの方法が反響いいかなど、一歩踏み込んで調べることも重要です。
リブランディングの成功例
~パッケージデザインを変更して成功した~
リブランディング事業におけるパッケージ変更に関する成功事例は山のようにあります。ある人気回転寿司店は、新しいロゴを投入したことで新規のお客さんを増やすことに成功しています。
またある事例では、ブランドコンセプトをまるごと替えて、それに応じたパッケージにしたところ大反響があり、子供から大人まで安心して食べられる人気商品へと生まれ変わりました。
誰もがブランド名を知っている場合でも、時代に合わないと衰退していくばかりです。これにより、需要の低下で人気ブランドも一時期売り上げを落としています。パッケージに工夫を凝らす、ひと目を惹く一文を入れる、カラーに気を使うなど、様々な部分で施行錯誤をしていけば、売れるパッケージを作り上げることができます。
そして私たちの身近にある老舗ブランドも何らかの形でアプローチ法を変えて、第一線で活躍しています。そしてその裏では、リブライディングが深く関わっている事を知りましょう。また成功事例をみれば、成功する秘訣やポイントが分かってくるはずです。
リブライディングの失敗例
~パッケージデザインを変更して逆にブランドらしさをなくしてしまった~
パッケージ変更による成功とは裏腹に、失敗した事例もいくつか存在します。例えば、ごくありふれたパッケージにしたことで、ブランドをこよなく愛してきた人達から失望されてしまった事例があります。また、万人受けを狙ったために、ノーブランドの商品を買わされている気分になるといった声も聞くようになった事例もあります。
売り上げはパッケージデザインの変更前よりガクンと落ちてしまい、最終的に元のパッケージヘ戻す羽目になったのです。リブライディニングは、新たなビジネス戦略となりますが、時には長年ファンでいてくれた顧客を傷つけることもあります。そしてそれが、ブランドの質を下げてしまうこともあるのです。
また、ターゲットを意識しすぎたために、偏ったパッケージデザインで失敗した事例もあります。例えば男性だけを限定にすると、女性の購買意欲の妨げとなります。人によっては男女差別を彷彿させることもあるでしょう。ターゲットを限定したことで他のお客さんをないがしろにしてしまったことは、お世辞にも賢いやり方だとは言えません。