ブランディング戦略におけるパッケージデザインとは? パッケージデザイン総合解説

パッケージデザインの考え方のコツとは?

パッケージは、商品の顔とも呼ぶべき重要なツールです。より印象的・個性的なパッケージデザインを採用することで、消費者の購買意欲を高めることもできるでしょう。ここではパッケージデザインの考え方や、消費者を惹きつけるデザインのコツなどを紹介します。

売上げが上がるパッケージの考え方

パッケージデザインによって、商品の魅力を消費者にダイレクトに伝えることができ、売り上げアップにつながります。たとえばSNSを多く活用している10代・20代・30代をターゲットにしているのであれば、映えるデザインを採用することでしょう。SNSで商品の認知度が高まる効果が期待できます。

売り上げをアップさせるためには、まず商品を手に取ってもらうことが重要になってきます。だからこそパッケージを商品の入れ物として考えるのではなく、広告・宣伝ツールとして考えましょう。「見つけやすさ」「分かりやすさ」「好感がもてる」ことを考慮してデザインしなければなりません。

消費者を惹きつけるパッケージデザインを考えるための10のポイント

見やすい・分かりやすい・好感がもてるといっても、どのようにパッケージを制作したらよいのか悩んでしまうでしょう。デザインを考えるためのポイントを紹介します。

ターゲットとなる消費者層のニーズやライフスタイル

まず商品のターゲットになる消費者のニーズ・ライフスタイルを分析し、把握することが大切です。ターゲットがどこに価値観や好みを持っているのか理解することによって、それにマッチしたパッケージデザインを考えやすくなるでしょう。実際のターゲットとデザインが乖離していれば、うまくアピールできなくなるため注意してください。

商品の特徴や差別化ポイント

店頭には数多くの商品が並んでいるため、その中から商品を目立たせる必要があります。そのため商品の特徴をはじめ、他社商品との差別化ポイントを明確にアピールすることで消費者の購買意欲を向上させやすくなるでしょう。

ブランドコンセプトやアイデンティティ

商品を上手くアピールするためには、ブランドのコンセプト・アイデンティティを明確にしましょう。消費者はオリジナリティのあるブランドを好みやすく、独自の価値を見出している商品を手に取りやすい傾向がありす。そのためブランドのコンセプト・アイデンティティを明確にすることによって、商品の価値をアップさせられるでしょう。

販売チャネルや陳列場所の状況

商品のパッケージデザインを考えるうえで、どこで・どのように販売されるかも考慮しなければなりません。たとえば陳列スペースが限定的なスーパーマーケットなら、目立つようなパッケージデザインを採用したほうが良いでしょう。

持ちやすいサイズや取っ手をつけるなど使いやすさを考える

ついパッケージデザインというと色や絵柄などに着目しがちですが、実は「使いやすさ」も考慮したデザインを検討しましょう。たとえば1リットルのお水を購入する場合、重たいだけでなく、持ち運びにくいと考えれば購入を控えてしまいがちです。しかし取っ手があるなど、持ち運びしやすいデザインにすることで、より多くの方に購入してもらう機会が広がります。消費者が安心して購入できるように使いやすさも念頭に置き、パッケージデザインを考えましょう。

シンプルに理解できること

パッケージデザインは一瞬で人の目を惹く必要があります。そのためデザインはシンプルに理解できることが大切です。「何に使うものなのか」「商品のメリットはなにか」「購入したら、どんなことがあるのか」など、直感的に理解できるようなパッケージデザインが理想的でしょう。もし強みのわかるキャッチフレーズがあると、より伝わりやすくなります。

過剰表現をしないこと

多くの方に購入してもらいたいと考え、ついパッケージデザインと中身が大きく異なっているケースがあります。しかし過大なパッケージデザインは購入者の期待を裏切る恐れがあり、そのギャップによってマイナスイメージを抱かせる要因になりかねません。ブランドイメージを損なうため、過剰な表現は控えるようにしましょう。

同業他社の当たり前を疑う

業界のイメージに固執してしまうち、画期的なパッケージデザインは生まれません。同業他社が同じようなデザインにしているからと言って、それが全てではないのです。これまでとは違った発想の中から、より使いやすい斬新的なデザインとなる可能性も。だからこそ常識を疑い、固定概念にとらわれることなくパッケージデザインを考えましょう。

手触りで商品の特徴を伝える

パッケージデザインは必ずしも色・絵柄だけで、すべてを伝えるわけではありません。手にしたときの感触も重要なアピール材料といえます。たとえば地球に配慮した商品をアピールしたいなら、古紙が多く用いられている再生紙がおすすめです。また高級感を演出したいならコート塗工された白紙板が向いています。さらに箔押し・転写などの加工を行うことで、より商品の特徴が伝わるデザインになるでしょう。

ストーリーを伝える

私たちは、面白いドラマに引き込まれてしまう傾向にあります。自分の興味を引いたストーリーがあれば、つい誰かに話したくなるでしょう。たとえば1個数百円のリンゴをただ販売するよりも、「妻に病気があり、無農薬のリンゴを食べさせたくて大切に開発した」と伝えるほうがリンゴの売り上げは格段にアップしやすくなります。だからこそパッケージデザインを通して、商品の誕生秘話や価格の秘密などを伝えることによって、よりアピールしやすいデザインとなるでしょう。

パッケージデザインを工夫して売り上げアップを目指そう

パッケージデザインは、商品を包むためのものです。しかし宣伝・広告にも活用できるツールであり、消費者に商品の魅力を伝えるためのアピール材料でもあります。だからこそターゲットにマッチしたパッケージデザインを採用することで、商品の売り上げにも大きく影響を及ぼすでしょう。見つけやすい・分かりやすい・好感が持てる点を押さえながら、ポイントに合ったパッケージデザインを制作してみてください。

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