ブランディング戦略におけるパッケージデザインとは? パッケージデザイン総合解説
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パッケージデザインをするうえで必要なスキルとは

パッケージデザインをする場合には、商品の訴求力を高める必要があります。訴求力とは宣伝や広告を通じて、消費者の「買いたい」「利用したい」という思いを引き出す力のこと。企業のニーズに応えつつ、より高い広告結果を出さなければなりません。このページではパッケージをデザインするうえで欠かせないスキルについて紹介します。是非チェックしてください。

改めてパッケージデザインとは?

パッケージデザインとは商品の魅力や強みを表すためのデザインのことです。商品のコンセプト・使用方法をデザインに落とし込み、さらに包装の仕方や容器のグラフィック・形状を考えて、総合的に制作していきます。パッケージデザインによって商品の価値がアップするだけでなく、保護・品質維持などの実用的な面の役割も。また店舗に並べた際の見え方やターゲット層に合ったアピール方法など、多角的にデザインを考えなければなりません。

パッケージデザインに必要なスキル

マーケティングの知識以外にも、パッケージデザインを考えるにあたって欠かすことができないスキルがあります。「コミュニケーション能力」「グラフィックデザイン能力」「プロダクトデザイン力」などが挙げられ、そのスキルがなければ訴求力の高いパッケージデザインには仕上がらない可能性も。ここではスキルについて、具体的に紹介します。

コミュニケーション能力

パッケージデザインは、一人で全て完結するわけではありません。仕事をするうえで、多くの人と関わる必要があり、人間関係を円滑にするためのコミュニケーション能力が求められます。クライアントや商品開発者の要望をくみ取りながら、商品の強みや魅力などの情報を引き出す力や共感力。またデザインの意図や魅力を伝えて、相手を納得させられるようなプレゼンテーション能力も必要です。

グラフィックデザイン能力

商品を2次元のビジュアルデザインで表現するために欠かせないのがグラフィックデザイン能力です。コンセプトやターゲット層にマッチしたビジュアルを創出。味・食感・みずみずしさなどを視覚的に表現することで商品の魅力を伝えます。消費者の心を掴む訴求力の高いデザインを考案するためには、効果的な配置や色について理解しておくことが求められます。センスも必要ですが、デザイン理論についても学ぶ必要があるでしょう。

プロダクトデザイン能力

イメージをデザインとして3次元に落とし込むのに必要なスキルがプロダクトデザイン力です。商品の使いやすさだけでなく、イメージにマッチするような容器の形状を考えます。ペットボトルを考えてみても、メーカーや商品によって異なるデザインです。容器の形から商品の差別化を図ったり、メーカーの雰囲気や商品の魅力を伝えたりすることもできるため、プロダクトデザインのスキルが高ければ、表現の幅も広がります。

パッケージデザインをするうえで役に立つ資格

  • Illustrator®クリエイター能力認定試験
  • Photoshop®クリエイター能力試験
  • DTPエキスパート
  • 色彩検定 など

パッケージデザインをするうえで必要となる資格はないため、資格を取得しなくてもパッケージデザインは可能です。ただし資格を取得することで、デザインの理解も深まり、スキルアップにもつながります。パッケージをデザインするのであれば、資格取得を目指しながらデザインの知識を高めるのがおすすめです。

商品価値を表現するパッケージデザインをつくるための3つの視点

パッケージデザインが担う役割の一つが「商品価値を高めること」。使いやすい・飲みやすいといった機能面に優れたデザインは、より多くの消費者を惹きつけられます。デザインと実用性のバランスが取れていることも心を掴む重要な要素です。ここでは商品価値を表現するための3つの視点を紹介します。

問題解決タイプのデザイン

消費者が抱えている問題点や商品の課題を発見することで、使い勝手を追求するのが「問題解決タイプ」です。たとえば飲料会社のキリンでは、以前ビールケースに課題がありました。24本入のケースを購入する消費者が増えたことを受けて改良。段ボールの角を斜めに切り取り、持ち手を加えることで、運びやすいパッケージになりました。多くの消費者から選ばれる商品になっています。

使用場面提案タイプのデザイン

今までにない使用方法・使用シーンを提案して、これまでになかった市場を作り出しているタイプ。たとえば森永製菓のICEBOXという商品はパッケージに一風変わった容器を採用しました。そうすることで中の氷を楽しむだけでなく、飲み物を入れて飲むアレンジ法も生まれました。新しい形状の商品にすることで消費者に今までになかった使用場面をつくり出しています。

使用体験創造タイプのデザイン

これまでにない使用方法を創造することで、新たな体験を介して楽しさを提供できるタイプです。従来のアイスは一人ひとつずつ楽しむというイメージがありましたが、グリコが販売しているパピコは一つの容器を二つに分けられるパッケージに。そうすることで、二人で分け合う喜びを提供しています。一つにする方がコストは抑えられますが、多くのファンを獲得しており、アイス業界の中で存在意義を確立しています。今までとは違った商品であったからこそ、圧倒的なインパクトを与えられたのでしょう。

パッケージデザインのスキルを磨くだけでなくプロを頼る

いかがでしょうか。パッケージデザインは非常に奥が深く、高めなければならない知識・スキルも多くあります。スキルを磨いて、自社でデザイン力を育てることも大切です。しかし自社だけでは視野が狭くなり、これまでとは違ったアイディアが生まれないことも。パッケージデザインを手掛けているプロに依頼すれば、より多くの人に商品をアピールできるデザインを提案してくれます。多くの人に商品を届けられるため、売り上げアップも期待できるでしょう。