ブランディング戦略におけるパッケージデザインとは? パッケージデザイン総合解説

化粧品メーカーのリブランディング戦略

このページでは、企業ジャンルや商品テーマごとのリブランディング戦略を考える材料として、化粧品メーカーのリブランディング事例やコスメに関するリブランディングのポイントなどを解説しています。化粧品メーカーのリブランディング戦略構築の参考としてご活用ください。

化粧品メーカーのリブランディング事例

リブランディング事例1. ファシオ(FASIO)

ファシオ(FASIO)HPキャプチャ
画像引用元:ファシオ(FASIO)公式HP(https://www.kose.co.jp/fasio/)

ファシオ(FASIO)は化粧品メーカー「コーセー」が展開しているコスメブランドであり、「パーマネントカールマスカラ」や「マルチフェイススティック」、「エアリーステイベースメイク」など様々な化粧品を販売しています。

ファシオは長らく化粧品メーカー直営ブランドとして営業を続けていましたが、韓国コスメや中国コスメといった外資系コスメの台頭を受けて販売数が低下。コスメ事業の立て直しとしてリブランディングを行いました。

ファシオではリブランディングに当たって新しいブランドコンセプト「なじむ、らしさ、つづく。」を掲げました。落ちにくいメイクの特性を維持しつつ、20代女性の自分らしさや等身大の美しさを追求するため、肌へのなじみやすさやユーザー本来の美しさを引き上げることを目指した商品展開を始めます。

商品パッケージに淡色のピンクのようなニュアンスカラーを盛り込むことにより、落ち着いた雰囲気のあるイメージへと転換したこともポイントです。加えてロゴをシンプルにし、SNSなどで拡散された際に一目で分かる画像のデザインを採用しました。

これらの結果、ファシオは若い世代の女性へのアピールに成功し客層の拡大を達成したのです。

※参照元:キャククル(https://www.shopowner-support.net/glossary/branding-strategy/fasio-re-branding/)

リブランディング事例2. キューサイ株式会社

キューサイ株式会社HPキャプチャ
画像引用元:キューサイ株式会社公式HP(https://corporate.kyusai.co.jp/)

青汁飲料などを始めとした健康飲料や健康食品で知られるキューサイ株式会社では、健康食品事業だけでなく化粧品メーカーとしても事業を展開しており、ヘルスケアやスキンケア商品といったコスメグッズを販売しています。

キューサイ株式会社は2019年10月に創業55周年という節目を迎えるに当たって、「青汁の会社」というイメージから脱却して、ウェルエイジングを考える総合企業としてのアピールを始めるためにリブランディング戦略を考案しました。

具体的には、時代に合っていなかったロゴデザインを現代のトレンドに合わせてシンプルなものにリデザイン。さらに自社の象徴的商品である青汁の成分を含有したスキンケアブランド「スキンケールド」を展開しました。

また、SNSマーケティングを積極的に取り入れることで、従来の青汁飲料のターゲット層ではなかったミレニアル世代やZ世代といったユーザーにも企業の世界観をアピールすることに成功しています。

結果としてナチュラル派やオーガニックコスメを愛用している女性層にも商品をアピールすることが叶っており、美容意識の高いユーザーも利用しているInstagramなどのSNSの活用も進めています。

※参照元:WOMANSLABO(https://womanslabo.com/c-case-tips-200731-1/2)

リブランディング事例3. ドクターシーラボ

ドクターシーラボHPキャプチャ
画像引用元:ドクターシーラボ公式HP(https://www.ci-labo.com/)

化粧品ブランド「ドクターシーラボ」の歴史は、皮膚科医の城野親德医師がクリニックでレーザー施術を受けた患者へ提供するアフターケアコスメとして、1999年に開発・販売した保湿ゲルから始まっています。そして美容医療の専門家による皮膚科学にもとづいたドクターズコスメブランドとしてファンも少なくないドクターシーラボは、2020年5月にブランド創設20周年を記念したリブランディングを実施しました。

日本発の化粧品ブランドであり、皮膚医療のプロフェッショナルが日本人の肌質を考えて考案してきたドクターシーラボ。リブランディングでは国内ユーザーだけでなく海外ユーザーもターゲットにしたグローバル展開をコンセプトにしており、海外の利用者にとっても愛着がわきやすいようにロゴや化粧品パッケージをリデザインしています。ユニバーサルデザインやグローバルスタンダードといった時代のトレンドを意識した感性を取り入れたのです。

また、海外にもファンのいる女優の栗山千明さんを、ドクターシーラボにおいて初となるブランドアンバサダーとして起用しプロモーションを展開。その後は台湾や香港、シンガポール、そして韓国といったアジアの国々を中心に販売網を広げています。

※参照元:WOMANSLABO(https://womanslabo.com/c-case-tips-200731-1/2)

リブランディング事例4. 花王

花王HPキャプチャ
画像引用元:花王公式HP(https://kaobeautybrands.com/)

スキンケアやヘアケア、ヒューマンヘルスケア用品、また洗剤や消臭剤といった日用品など、日常生活に関わる様々な商品を展開している花王では、子会社であり化粧品ブランドでもある「カネボウ化粧品」について、2022年10月にセルフメイクブランド「media(メディア)」のリブランディングと、それにもとづいた新商品の販売を実施しました。

新しいブランドコンセプトには「大人の未来は、美しい」を掲げて、新ブランドとして「media luxe(メディア リュクス)」を発表。大人の女性のために自分らしい美を引き出すサポートをテーマにした化粧品を展開しています。

リブランディング第1弾となったコスメは4アイテム(6品目17品種・ノープリントプライス)がラインナップされ、それ以後も継続的にブランドアイテムを拡充しています。

一時的な流行や人気を狙ったコスメアイテムでなく、ずっと愛用したいと思ってもらえる製品作りをテーマにしており、容器についてもデザインオフィス「nendo」と協働してユニバーサルデザインを取り入れました。

その他にもティントルージュを付け替えタイプにしたり、パウダーファンデーションの中皿にケミカルリサイクルPET(ポリエチレンテレフタレート)素材を採用したりと、持続可能な社会の実現に向けて環境にも配慮した商品開発を追求したことは見逃せません。

※参照元:花王公式HP(https://www.kao.com/jp/corporate/news/products/2022/20220822-001/)

化粧品をブランディングする際の重要ポイント

化粧品や化粧品ブランドをリブランディングする際には、重視すべきポイントがいくつかあります。ここでは化粧品のブランディングする上で気をつけなければならない点をまとめていますので、新商品のブランディングや既存ブランドのリブランディングお際の参考にしてみてください。

ユーザー層の明確化と具体的なターゲティング

化粧品をブランディングするに当たって、どのようなユーザーをターゲットとしてブランドや商品の展開を目指していくのか、最初に明確化することが不可欠です。

年齢や職業、収入・貯蓄といった経済状況、最終学歴やライフスタイル、趣味や休日の過ごし方といった設定を具体的に追求していくことで、ターゲットモデルとなるユーザーのペルソナ(人物像)を明確化していきます。また、顧客として女性を対象とするのか、ダイバーシティを念頭に置いたユニセックスを対象とするのかといった観点も、現代的なブランディングにおいては欠かせないポイントでしょう。

ペルソナを設定して中心的なターゲットユーザーを確立することで、商品のデザインやコンセプト、販売戦略やマーケティング方法といった内容までプランニングすることができます。

ブランドコンセプトの提示

ブランドを立ち上げやリブランディングを実施するためには、どのようなコンセプトやテーマにもとづいてブランディングするのか基盤が形成されていなければなりません。

ブランドコンセプトはブランドの土台であり、ユーザーに対してどのような魅力や価値を提供していくべきか、企業としての方向性をはっきりと示すために不可欠です。

ロゴやパッケージ、公式サイトのリデザイン

化粧品は「美」を象徴するジャンルのアイテムであり、当然ながらロゴやパッケージ、公式サイトなどのデザインが時代遅れだと思われれば商品全体のイメージやブランドに対する信頼性も損なわれます。

また、現代ではSNSなどを使ったプロモーション戦略が重要であり、膨大な情報の中できちんと魅力や存在感をアピールできるようなデザインを考案することが大切です。

まとめ

化粧品ブランドや化粧品メーカーにとって、リブランディングは売上回復や顧客の新規開拓を目指せる事業戦略である一方、きちんとしたコンセプトやノウハウにもとづいていなければ従来品との差別化を図れず企画倒れになりかねません。

また自社の商品や歴史に自信と誇りを持っているからこそ、視野が狭くなって時代の変化に合わせられない恐れもあります。

そのため、リブランディングを具体化して事業戦略を成功へ導くためには、リブランディングの専門家や専門企業に依頼することも1つの方法です。