愛される企業・商品であるためにはブランディングが大切です。時代の流れによって顧客離れが起こることもあり、定期的にブランディングを見直す「リブランディング」も必要になります。このページではブランディングを見直す必要性とは何か、見直しのタイミングなどを分かりやすく解説します。
ブランディングとは企業・商品・サービスの魅力を追求し、ターゲット層へのアプローチを行ったうえで競合他社との差別化を図る活動と言えます。ブランディングを行い、ブランドや商品などの知名度を高めたとしても、時代の流れや顧客の高齢化などによってブランド力が低下する恐れもあります。さらに売り上げ低下などで、経営に支障をきたす可能性も高まるでしょう。
現時点で独自の魅力的な企業・商品・サービスを創り上げたとしても、時代が変わるとともに全く異なるサービスや新たな競合他社が出現してきます。だからこそブランドは定期的に見直す必要があり、企業が続く限りブランディングには「終了」という考えはなく、常に必要だと言えるでしょう。
ここではブランディングを見直すタイミングはいつなのかについて紹介します。
ブランディングを見直すタイミングに事業・商品の独自価値を高めたいときや「新商品を開発したとき」が挙げられます。事業や商品は、基本的に自社オリジナルの魅力を最大限出すものでしょう。しかし徐々に他社企業との競争のなかで自社オリジナルの価値観や魅力を失う可能性が高まります。
たとえば他社から何らかのヒット商品が誕生した際、その流行にのるために類似する商品を作り出し、利益を求めた結果無意識に自社の独自性が失われてしまう可能性があります。その結果、企業としての方向性を見失い、自社での新商品開発に苦労する可能性が高いです。
とくに中長期的な視点で市場が縮小する傾向にある業種の場合、独自性を築いていかなければ企業としての成長は見込めません。企業としての価値を高めるためにも独自性・魅力・強みなどを認識するブランディングが必要となります。だからこそ新商品開発を行うときは、ブランディングをするタイミングと言えるでしょう。
あらゆる企業にとって、社員や従業員のモチベーションを維持・向上させることは重要な課題のひとつです。近年では新型コロナウィルスの影響を受けて、リモートワークが増えている環境下において社員同士のコミュニケーションも少なくなり、モチベーション低下につながるでしょう。もちろん将来性の不安や飲み会などのストレス発散の場が減ったなどもモチベーション低下の要因にもなります。
そういう状況だからこそ企業のトップは社員や従業員のモチベーションをアップさせ、企業の勢いを高めたいと思うのは当然でしょう。その解決策の一つが「インターナルブランディング」です。インターナルブランディングとは社員や従業員に対して行うブランディングのことで、企業の存在意義を明確化し、社員や従業員に共通認識を持たせる活動になります。自分が勤務している企業の存在意義を理解していれば、自然と働くことへのモチベーションも高まりやすくなるでしょう。だからこそ企業全体のモチベーションアップを図りたいときもブランディングを見直すタイミングなのです。
ブランディングを行ったからと言って、必ずしも成功するわけではありません。思うようにブランディングが進むときもあれば、まったく上手くいかない時もあるでしょう。またブランディングが進んでいると思っても、徐々にスピード感が落ちていくこともあるためこのようなタイミングでブランディングを見直すことを検討してください。
企業のブランディングは独自性や魅力などを明確化したうえで、確立していく活動のことです。独自性は企業としての商品やサービスなどで具体化していくことが大切になってきます。さらに広報活動・社会貢献など多種多様な活動の中でも具体化できるでしょう。そう考えれば、企業としての活動そのものがブランディングであり、常に継続してブランディングに取り組んでいかなければなりません。
もしブランディングしても思うように進まないのであれば、どの分野が特に上手くいっていないのか再度分析が大切。社員や従業員のモチベーションを高めながら、ブランディングを効果的に進めていきましょう。
ブランディングを見直すと言っても、何をどこから見直したら良いのか悩んでしまうでしょう。
たとえば時代の流れに合わせてブランディングは大切ですが、時代に合わせすぎて企業としての考え方を変え、商品・サービスを全く異なるものにしてしまえば、企業としての芯も失い、社員だけでなく顧客からの信頼を失う結果になりかねません。
社員や顧客から信頼を得るためにも企業としての根本的な理念は変えずに、ビジョンや企業としての役割、価値を見直すことが大切なのです。一時的にパッと花開く企業でも信念がなければ、数年後には倒産している恐れもあります。一方で何十年も売れ続けているロングセラーの商品や、何百年にも渡って続いている老舗企業も存在しているのも事実です。
長く続けていくためには時代に合わない部分を見直すことが大切でしょう。どんなに有名な企業でもロゴやスローガンを見直しているのです。企業や商品、サービスなどを客観的に分析し、ブランディングの方向性を定めましょう。
ブランディングは企業を継続させるためにも必要不可欠です。ブランディングにゴールはなく、あらゆるタイミングで企業・商品・サービスなどのブランディングの見直しが必要になってきます。リブランディングを効果的に進めるためにも、ブランディング・リブランディングに行っている企業に依頼するのもひとつの方法でしょう。